[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
元記事公開日:
2018/07/17
抄訳記事公開日:
2018/09/03

NASEMによるオープンサイエンスを促進するための新しい枠組み提案

Report Proposes Recommendations and New Framework to Speed Progress Toward Open Science

本文:

7月17日付けの全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による標記記事の概要は以下のとおりである。

NASEMが公表した新しい報告書によると、科学研究へのオープンアクセスが顕著に進展する一方で、さらに科学の開放性を進めるためには、科学出版の経済性や研究関連のステークホルダーにおける文化的な障壁等の多くの課題を克服する必要がある。これらを踏まえ、同報告書では、学界や他の研究関連のステークホルダーの連携した活動や、研究プロセス全般にわたる開放性促進のための「オープンサイエンス・バイ・デザイン(open science by design)」という枠組みを用いることを提案している。

この枠組みは、原則と実践を想定しており、研究プロセスの各々の段階でなされるべきことについて示している。例えば、研究の初期段階において、研究者は最新の研究文献や研究結果に直ちに無償でアクセスできる。また、研究者は、最新のデータベースやテキストマイニングのツールを用いてそれらの情報源を探索し、その研究の持つコンセプトを特定し、どの部分で新規の科学的貢献ができるかを特定することができる。さらに、研究者は同僚たちとのネットワークを築くための頑健な連携ツールを持っている。同報告書では、このような原則や実践が、その後の研究段階(コンセプトの考案、知識の生成、検証、公表、保存)についても整理されている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]