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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)
- 元記事公開日:
- 2018/05/31
- 抄訳記事公開日:
- 2018/09/14
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サム・ギマー大臣が優れた研究のための国際協力の重要性について講演
- 本文:
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ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)の2018年5月31日付標記発表では、サム・ギマー(Sam Gyimah)大学・科学・研究・イノベーション担当大臣がウェルカム・トラスト(Wellcome Trust)とブリュッセルのEU常駐英国代表との共催によるレセプションで行った講演の内容を報じている。概要は以下のとおり。
世界中からやってくる研究者らがナノテクノロジーを活用して技術的課題に対する画期的な解決策を生み出している例などを見ているが、このようなプロジェクトの全てに共通していることは、それが国際協力によって可能になっていることである。英国は国際協力を重視している。英国が科学・イノベーションにおいて主導的能力を維持できているのはそのためであり、英国の産業戦略が2027年までに対GDP比の2.4%を研究開発投資に充てることを目標としているのもそのためである。
メイ首相は先ごろ産業戦略における4項目のミッションを発表したが、それ以外に英国政府は科学者に留まる場を提供する取り組みも行っている。英国の繁栄は部分的には世界中から(就学、研究、ビジネスの目的で)英国にやってくる研究者やイノベータの貢献によって築かれている。英国の研究者の半数以上が国外出身者である。このことは今後も変わらない。
英国はEUのフレームワークプログラムにおいて積極的で評価の高いメンバー国であった。このプログラムへの参加は英国にとって好ましいことで、英国の研究者やイノベータが欧州、その他のパートナーとプロジェクトを構築することができた。新たな知識やイノベーションをもたらすプロジェクトである。
欧州研究会議(ERC)は非常に優秀な研究者を長期助成金で支援している。Euratom(欧州原子力共同体)研究・教育プログラムは数十年にわたって原子力研究の先駆けとなっており、核融合技術における知識の先端を走っている。
英国はEUを離脱するが、科学は国際的な事業であり、発見に国境はないことを記憶に留めておくことが重要である。そういう理由で”Horizon Europe”やEuratom研究・教育プログラムなどの今後のEUプログラムへの全面的関与を希望している。そのためには相互に利益のあるバランスの取れたアプローチが必要である。これは、公平な財政的貢献、公平な影響力、公平なアクセスレベルを意味する。
我々はすでに、将来の科学、研究、イノベーションのパートナーシップについて欧州委員会のタスクフォース50と話し合いを開始した。話し合いは建設的で、研究と協力が重要であることに双方が同意している。今後も継続して様々な要素を前向きに検討していく。
[DW編集局]