[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
元記事公開日:
2018/07/27
抄訳記事公開日:
2018/10/31

優先研究プログラム「農業と生物多様性」がスタート

Lancement d'un Programme prioritaire de recherche : "Agronomie et biodiversité"

本文:

2018年7月27日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。

農業の強化により食糧生産の安全確保が可能となった。農業強化は機械化や肥料の使用によるほか、農薬の使用によっても促進されており、環境、生物多様性、人間の健康に対する影響について次第に情報が集まるようになった。

フランスの競争力維持に貢献しつつ、より健全な環境を重視する農業生態学的な実践に向けて進化するには、徹底した変革が必要になる。研究はそのような要求を満たすための重要な要素の一つである。科学界は、特に国立研究機構(ANR)のプロジェクト(10年間で1億ユーロ)により、知識基盤を備えており、農業界の当事者向けにそれらの知識の移転を加速させることは可能である。

上記は「Ecophyto計画」の一環で資金支援され実行される「熟成(maturation)」プロジェクト公募の目標とするところであり、そのための新たなロードマップがこのほど政府によって発表された。高等教育・研究施設に対する定期的なファンディング、ANRプロジェクト公募によって確保される研究の取り組みを補完するために、政府は優先研究プログラム「農業と生物多様性」の開始を決定した。

10年間で3,000万ユーロを拠出するこのプログラムでは、現行の慣行を打ち破り、新たな方向性に向けて不可欠な学問分野や調査が進んでいない分野を活性化させるアプローチの促進が基本的な目標である。本プログラムによる研究推進は国立農学研究所(INRA)に委任され、INRAは11月15日までに官・民科学界全般で幅広く協議して戦略軸を提案する予定である。

[DW編集局+JSTパリ事務所]