[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2018/09/27
抄訳記事公開日:
2018/11/02

サイエンス・バロメーター2018に関するカルリチェク大臣の発言

Bundesforschungsministerin Anja Karliczek sagt anlässlich des Wissenschaftsbarometers

本文:

「科学における対話」がサイエンス・バロメーター2018を発表。これに関する大臣発言を連邦教育研究省(BMBF)が報道発表によって紹介した。

「市民が科学や研究に関して基本的に肯定的なのは喜ばしいことである。この信頼はフェイク・ニュースの飛び交う今の時代にあって大きな財産であり、維持されていかなければならない。それには科学研究の成果を理解しやすい形で発信し、研究が社会にもたらす付加価値により強く重点を置くことは大きな重要課題である。基礎研究は決して説明しやすいものではないことを十分に自覚しているがゆえ、市民が新しいテーマに刺激を受けたり、圧倒されたりするのを目にするのは価値あるものである。

コミュニケーションに優れた科学者は、そのためより多くの評価を受けるべきである。また教育訓練や継続教育の機会を向上させることで、コミュニケーション能力の強化に寄与できる。私は科学コミュニケーションを大切なものと考えている。それが科学への全幅の信頼と関心、そして我が国の民主主義を更に強化することに寄与するものと確信するからである」。

サイエンス・バロメータ2018:
https://www.wissenschaft-im-dialog.de/projekte/wissenschaftsbarometer/wissenschaftsbarometer-2018/

サイエンス・バロメーター2018によれば、いろいろな形で反エリート主義が叫ばれる時代にあっても、科学と研究に対する信頼は安定している。「対話における科学」はこのほど5度目のドイツ市民の科学および研究に対する姿勢に関するアンケート調査を実施した。

科学・研究への信頼は堅調:54%が科学・研究を信頼するとし、39%がどちらとも言えない、7%が信頼しないあるいはどちらかと言えば信頼しない、と回答している。科学者を信頼しない最大の理由は、資金提供先の紐付きになってしまうことを回答者が疑っているからである。また回答者の2/3以上が科学に対する産業界の影響が大き過ぎると感じている。

科学の公益性指向を確信する回答者が40%:回答者の3/4が、公益的指向は優れた科学者が備えていなければならない特性の一つと考えている。なお回答者の半数弱(40%)が実際に科学者が社会のために働いていると回答している。

科学に対する考え方の違い:科学者たちの意見が一致していない場合、回答者の56%は、どの情報が正しいのか判断するのが難しいとしている。しかし64%の回答者は、科学者間に意見の対立があることは、正しい結果を達成するために役立つと考えている。

テレビは科学と研究に関する最重要な情報源として残る:2018年もテレビが最も重要な科学・研究の情報源である。37%がテレビで頻繁にまたは非常に頻繁に科学・研究の放送を観ている、と回答。第2位となる情報源はインターネット。ビデオ・プラットフォームおよびソーシャル・ネットワークは14歳までの生徒層および14から29歳までの若者グループにとって重要な役割を果たしている。

[DW編集局]