[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2018/10/02
抄訳記事公開日:
2018/11/15

BMELとBMBFがバイオエコノミーの実現に向けて結束

Mit vereinter Kraft für die Bioökonomie

本文:

連邦食糧農業大臣と連邦教育研究大臣はバイオエコノミー実現に向けて政策的に活動を結束していくことで一致。連邦教育研究省(BMBF)はこれに関して概略下記のような報道発表を行った。

持続的なバイオエコノミーは社会の未来にとって基盤である。このため、連邦政府は総合的なバイオエコノミー構想によって、経済の全てのセクターにおいて生物資源や環境に優しい生産プロセスの利用強化を重視している。クロックナー連邦食料農業大臣とカルリチェクBMBF大臣は、バイオエコノミーに移行させるための両省の戦略的活動を一つの戦略に結束させることで合意した。これによって研究、開発、実施等に関する具体的な措置や関係者をより密接に結束させることができる。

カルリチェクBMBF大臣が新たな総合戦略に関して次のように発言:「新たなバイオエコノミー戦略によって技術、生態系、効率的経済の間に橋を架けたい。ライフサイエンスでは、これまで研究によって大きなな進歩を達成することができた。この成果をデジタルやナノテクのような他の技術と組み合わせるならば、新たな知識やツールを手に入れることになる。バイオエコノミーはこうして資源の持続的利用や再利用に関して重要な手段をもたらす」

バイオエコノミー総合戦略の中心テーマとなるのは、農業および林業の生産における環境に配慮したデザインおよび現存の製品およびプロセスに関する革新的な、バイオをベースとした選択肢の開発である。さらに共同活動の焦点となるのは多国間の国境を越えた協力である。持続可能なバイオエコノミーは、グローバルな市場や貿易の観点からして、国際的な文脈の中でのみ機能する。両大臣は総合戦略を来年提示する。

背景 ― バイオエコノミーとは何か
バイオエコノミーは植物、動物、微生物等の生物資源を利用する経済活動の近代的、持続的形態を表すもので、これらのものから食糧、化学薬品、工材、建設材、医薬品等を作り出すことができる。バイオエコノミーは最新の科学知識をベースとし、21世紀の社会的重要課題の克服のための解決策をもたらす。

これまでのところ、バイオエコノミーの拡大は二つの密接にかみ合わさった連邦政府の戦略によって支えられている。2010年の「国家研究戦略バイオエコノミー2030」は、現在BMBF主導によって実施されており、研究開発によってバイオエコノミーにおけるイノベーションの基盤を築いている。2013年に決定された「国家バイオエコノミー政治戦略」は連邦食糧農業省(BMEL)の主導の下にあり、バイオエコノミーへの移行に向けて構造変革を加速するための基本的指針、戦略的アプローチおよび措置を内容としている。

新総合戦略の基盤となるのは、BMBFによる「国家研究戦略バイオエコノミー2030」の発展計画(2016年)、ならびにBMELの「国家バイオエコノミー政治戦略」の実行に関するプログレスレポート(2016年)である。

[DW編集局]