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- 国・地域名:
- ノルウェー
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- ノルウェー研究会議
- 元記事公開日:
- 2018/04/16
- 抄訳記事公開日:
- 2018/12/13
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SFIセンターに関する評価報告書を発表
Successful centre-based collaboration between institutions and companies – but more can be achieved
- 本文:
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ノルウェー研究会議の2018年4月16日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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このほど、研究をベースにしたイノベーションのためのセンター(Center for Research-based Innovation(SFI))に関する評価報告書が発表された。報告書では、SFIの枠組みがノルウェーにおける貿易や産業の重要な分野において、能力構築と研究者の雇用に成功していると述べられた。SFIの枠組みに関しては企業の満足度も高いことがわかったが、枠組みを拡大しこれまで以上にイノベーションと国際化を推進すべきであり、再編とデジタル化を進めるためにまだ実現されていない重要な可能性が残されているとも報告されている。
この枠組みが実施されて以降10年の間に、38のセンターが設立された。ノルウェー研究会議はこの間、計33億ノルウェークローネの資金を割り当てている。企業から提供された資金も含めた累積予算は、80億ノルウェークローネ近くに達している。SFIセンターを拠点とした活動には、合わせて550前後の関係者(うち70%が企業)が参加している。
今回の評価は、DAMVAD AnalyticsがRAND Europe(欧州の研究機関)およびケンブリッジ大学とともに実施したもので、定量データの分析、インタビュー、アンケート、文献資料調査、計量書誌学(ビブリオメトリクス)のほか、企業、研究機関、産業組織、省庁および研究会議が参加したワークショップをもとに作業が行われた。
評価チームは、この枠組みが当初の目標を達成しているか否かを確認するだけでなく、枠組み開始以降、社会や産業界、研究界で起こった変化にこの枠組みを適合させるにはどうしたらよいか、その方法を提案することも求められていた。
評価報告書では、この枠組みが、イノベーション、商業化および国際化に広く貢献できることが示された。また企業と研究機関の間に、これまで以上に多くの良好な協力関係を確立する必要性も合わせて指摘されている。
報告書では、センターの編成と、アイデアおよび応用の初期段階において企業の関与を義務付けることに関連した提案がなされ、また既存のビジネス・モデルを見直し、商業化に向けたより良い基礎を構築するようセンターを奨励する措置も講じる必要があることが述べられている。さらに、幅広い国際化を推進するため、海外の関係者と協力する際の基準およびインセンティブをより明確に定義することも提案している。
[JSTパリ事務所]