2018年10月23日付けの欧州研究会議（ERC）による標記記事の概要は以下のとおりである。

欧州地域の27の研究グループが、ERCシナジーグラントを獲得した。総額2億5,000万ユーロに上るこのファンディングは、2名から4名のトップ研究者からなるグループが最先端の研究課題に共同で取り組むために、補完的なスキル、知識およびリソースを結集することに向けられる。同グラントは、EUの研究・イノベーションプログラムHorizon 2020の一部である。

ドイツのある研究グループは、欧州では何百万人もの人が罹患する病、骨粗しょう症の新しい治療法を模索する。ハンガリーとチェコ共和国からの学際的チームは、生物学的プロセスと社会システムの多くを決定づけるネットワークに対する新たな理解を目指す。欧州におけるイスラム史の斬新な視点は、フランス、イタリア、スペイン、英国に拠点を置く研究グループの目標である。これらは、新たに資金支援を受けたERCシナジーグラント研究プロジェクトのほんの一部である。

採択された提案のほとんどは、高度に学際的なプロジェクトを実施するために様々な分野の研究者を集めている。また、それらは非常に国際的な取り組みでもある。国境を越えた連携が評価基準になかったにもかかわらず、16件の採択提案について、少なくとも2カ国に拠点を置くホスト機関が関与している。

27のプロジェクトには88人のトップ研究者が参加し、欧州研究圏の17カ国の63大学および研究機関でプロジェクトを実施する。最も多くの機関が存在する国は、ドイツ、英国、フランスである。

これらのグラントの競争率は高く、295件の研究提案のうち9％がファンディングに採択された。採択者の約15％が女性で、27件のうち13件（48％）のプロジェクトに参加する。

このグラントは、ポスドク、博士課程学生、および被採択者の研究チームに雇用される可能性のあるその他の職員のための約700の雇用を創出する可能性がある。

[DW編集局]