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国・地域名:
オランダ
元記事の言語:
英語
公開機関:
オランダ科学研究機構(NWO)
元記事公開日:
2018/06/25
抄訳記事公開日:
2019/01/16

SDG共同研究プログラムに関するワークショップを開催

Workshop joint SDG research programme

本文:

オランダ科学研究機構(NWO)の2018年6月25日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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オランダ科学研究機構(NWO)とオランダ熱帯研究推進基金(WOTRO)は2018年5月31日、ユトレヒトでSDGの共同研究プログラムにおける知識の共有と研究成果の活用に関するワークショップを開催した。知識共有と研究成果の活用はいずれもSDG研究に不可欠なアプローチであり、どちらも知識が持つ価値を高め、予想される具体的な成果およびその実用化を促すことで研究の影響力を強化するというきわめて重要な役割を果たしている。プロジェクトに関与する様々なパートナーと関係者が協力して作り上げるプロセスは、このような知識を共同で確立し、充実させていくだけでなく、研究成果が活用される可能性の拡大も意図している。研究の影響力強化において最も重要な責任を担うのは、SDGプロジェクトに参加するパートナーや関係者であるが、NWO-WOTROもこれらの活動を推進していく考えである。SDGプロジェクトを支援するため、NWO-WOTROは特に、活動の中心となるいわゆるインナー・サークル、すなわちプロジェクトの当初からその実行に関わる関係者の間で、研究成果を活用することに重きを置いている。このため、今回のような知識の共有と研究成果の活用に関するワークショップを実行し、セオリー・オブ・チェンジ(変化の理論:ToC)、インパクト・パスウェイ(影響経路)、研究成果活用のための戦略および関係者の関与に関する理解を深め、プロジェクトのコミュニケーション・プランの改善方法について見識を得るための専門のトレーナーを1名雇用している。

ワークショップではWCDIのRiti Hermán Mostertが、自らのプレゼンテーションの冒頭でToCについて触れ、ToCという考え方が重要な理由やToCとインパクト・パスウェイの関係などについて説明した。続いてプログラム委員会のメンバーであるJosine Stremmelaarが「ToCの実際(ToC in practice)」をテーマにプレゼンテーションを行い、ToCの重要性と必要性およびToCの実践方法を中心に話を進めるとともに、変化の流れや実際の例を紹介した。そして変化やその経路を絶えず観察し、想定を吟味し、必要に応じてプロジェクトの変化の経路を継続的に調整することの必要性を強調した。その後参加者には、各々のプロジェクト・グループで、各自のプロジェクトのToCとインパクト・パスウェイについて検討し、関係者の関与とコミュニケーション戦略を見直すための機会が与えられた。また実際的なセッションの合間には、進行役が、プロジェクトにおいてToCおよびインパクト・パスウェイを実践する際のヒント、プロジェクト全体を通じてToCという考え方を維持する方法、関係者の関与、コミュニケーション方法などについて説明を行った。

[JSTパリ事務所]