[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
- 元記事公開日:
- 2018/11/14
- 抄訳記事公開日:
- 2019/01/22
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抗生物質耐性対策のための4,000万ユーロの優先研究プログラムを開始
- 本文:
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2018年11月14日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。
欧州疾病管理センター(ECDC)の調査によると、毎年70万人が多剤耐性感染病に苦しんでおり、それによって3万3,000人が死亡している。これらの数字は、世界におけるインフルエンザ、結核、HIV感染を合わせた数字だけで、2007年以降3倍になっている。年間12万5,000人の感染症患者と5,500人の死亡者を抱えるフランスは、イタリア、ギリシャ、ルーマニア、ポルトガル、キプロスに次いで、欧州で6番目に影響を受けている国である。
この重大な公衆衛生上の課題に直面して、フランスは特別の取り組みをしている。抗生物質消費を減らし、抗生物質耐性による健康や環境への影響を減らすことを目的とした政府のロードマップを2016年に採択した。一般市民向けには、いくつかの広報キャンペーンを実施している。
しかしながら、抗生物質耐性が引き起こす結果を予測するためには、研究を中心に置かねばならない。なぜならば、研究こそが耐性の出現と拡散の仕組みを理解し、新しい治療標的を発見することができるからである。そのため政府は、抗生物質耐性対策に特化した4,000万ユーロの優先研究プログラムの開始を発表した。本プログラムは国立保健医学研究所(INSERM)が統括する。
[DW編集局+JSTパリ事務所]