[本文]
-
- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 上院商務・科学・運輸委員会
- 元記事公開日:
- 2018/09/28
- 抄訳記事公開日:
- 2019/01/31
-
ホワイトハウス5Gサミットでの上院議員スーン氏の発言
- 本文:
-
9月28日付の上院商務・科学・運輸委員会の標記記事の概要は次のとおりである。
上院の商務・科学・運輸委員会委員長であるジョン・スーン氏(John Thune、共和党・サウスダコタ州)がホワイトハウス5Gサミットにおいて5Gの世界競争に勝つことの重要性について下記のように述べた。
ギガビット・スピード、ローレイテンシー、膨大な数のデバイスへの接続を可能とする5Gで世界を主導する競争は始まっている。これは我々が勝たなければならない競争であるが、主要な領域で米国は中国やその他の国々にすでに遅れを取っている。5Gにより2,750億ドルの新たな米国投資と、5,000億ドルの経済効果と、300万人の新規雇用が期待されている。米国の企業により生み出された技術は次世代モバイル・コミュニケーションで世界を牽引している。しかしその技術は方程式の一部にすぎない。ワイヤレス・プロバイダーはインフラによってそのシステムが成り立っており、そのネットワークが適正かつタイムリーな方法で展開できることを確保しなければならない。
民主党シャッツ議員と私は全米の関係者と協力して5G展開に関わる不要な障壁を取り除くべく、ストリームライン・小型携帯展開法(STREAMLINE Small Cell Deployment Act)を提出した。また、今年大統領により署名されたパッケージ法案の一部であるモバイル・ナウ法は、2022年までに255メガヘルツ周波数帯域が固定およびモバイル・ワイヤレス・ブロードバンドに使われることを目指す。
米国のワイヤレス・キャリアが十分な周波数帯域を利用できなければ、米国人は必要としている通信速度と接続が得られない。これは、大都市に住むビジネスマンよりも郊外に住む米国人にとって特に重要な問題である。米国は低帯域および高帯域スペクトルの活用は進んでいるが、中帯域スペクトルでは遅れを取っている。5Gの最初の導入には中帯域周波数が必須であることから、これは特に問題となる。中間周波帯では150メガヘルツのみがおそらく5Gに使えることになり、しかもこれは共有方式で新しいライセンス・スキームの下に行われる。これが原因で中国や韓国に5Gで大きく遅れをとることになり、米国が次世代技術で世界の主導的地位に立てないのではと懸念されている。
また、免許不要周波数帯が5Gの発展とコミュニケーション全体に重要な役割を果たしていることを知っておくべきである。ライセンスされていない周波数帯でWiFiを使うことにより、家庭や企業で膨大なデータ移送が可能になる。米国が主導的地位にあり続けるためには、周波数帯域を向こう2-3年のためではなく、10年またはそれ以上先を考えて決めていくことが肝要である。今後も政権や上下両院の友人と共にこの問題に立ち向かっていきたい。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]