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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 共同研究センター(JRC)
- 元記事公開日:
- 2018/09/06
- 抄訳記事公開日:
- 2019/02/14
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JRC、持続可能な都市を目指す世界的な取組みをサポート
- 本文:
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欧州委員会共同研究センター(JRC)の2018年9月6日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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先日公開された国連人間居住計画(ハビタット)による統合報告書(Synthesis Report)は、世界の人々に対して様々な都市の現実を伝えている。例えば2011年から2015年までの期間について、サブサハラ・アフリカに住む世帯の大半が収入の30%以上を住居に使っている。
オーストラリアおよびニュージーランドでは、住居にこれほど多くの額を使っている世帯はわずか6%である。
この報告書は、欧州委員会共同研究センター(JRC)の研究者からのインプットをもとに、持続可能な開発目標(SDG)11:「都市と人間の居住地を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする」ことを目指して進められている取組みを追跡している。
報告書では、この目標達成に向けて効果的な方針を定める際のカギとなるのは、都市に関するバランスのとれた質の高いデータであることが指摘されている。
都市のスラム地区に住む人々の割合は、2000年から2014年までの間に20%減少しているが、人口と移住者が増えた結果、同時期におけるスラム地区の居住者数は8億700万人から8億8,300万人へと増加している。
都市部の人口増は、インフラや公共サービスにも負担を強いている。2001年から2014年にかけ、公共輸送機関の需要も20%近く増大している。
JRCのデータは、過去20年の間に、どのようにして都市の規模が人口増加の1.5倍の割合で拡大してきたかを示している。
JRCの研究者は報告書の専門家グループに参加し、欧州および世界の都市の統計データ提供に貢献した。また、こうしたデータの統合やイノベーティブな方法論でも協力している。この報告書は、SDG11を支援するための鍵となる情報源として地球観測の結果を定めている。また、SDG11の指標を比較測定するため、都市とは何かという世界的な定義を設ける必要性についても述べられている。
[JSTパリ事務所]