[本文]

国・地域名:
オランダ
元記事の言語:
英語
公開機関:
オランダ科学研究機構(NWO)
元記事公開日:
2018/11/26
抄訳記事公開日:
2019/02/25

研究活動の評価および報酬における変革を推進

Drive change in recognition and reward of academics

本文:

オランダ科学研究機構(NWO)の2018年11月26日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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学界は、研究活動の評価および報酬に関する新たな方法を模索している。2019年にはオランダ大学協会(VSNU)、オランダ科学研究機構(NWO)、オランダ大学病院連合(NFU)およびオランダ保健研究開発機構(ZonMw)が手を組み、各大学と相互に協議して、こうした取組みを指揮することになっている。

こうした変革を成功させるため、各組織は、同じような変革に着手するよう他国(EU内外諸国)を説得し、幅広い国際的な支援を得たいと考えている。このような変革は、人材の育成、指導と研究の両面の質と影響力の強化、および雇用主としての研究機関のプロモーションにも役立つ。

改革は、主に3つの基本的な分野で行われる。

・キャリアパスの差別化
大学およびUMC(大学病院)は、研究スタッフに、指導や研究、知識移転および/またはリーダーシップなど、力を注ぐべき具体的な分野の選択肢を提示したいと考えている。

・研究評価方法の刷新
研究の質および影響力を評価するための新しいアプローチが生まれている。この進展には、オープンサイエンスの奨励が不可欠である。

・チームでの研究
個々の成果を評価し、これに報いると同時に、チームによる努力および成果に対しても、それにふさわしい対価をもって報いることを奨励する。

先ごろVSNU、NWO、NFUおよびZonMwは、研究活動の評価および報酬に関する枠組みを一新するための下準備を開始した。この活動には、研究の評価実施要綱(SEP)のさらなる整備、自分が研究を行いたいと希望している研究機関から支援が得られている研究者のみが申請できるようにする制度(embedding guarantee)のNWOおよびZonMwによる導入、ならびにオープンサイエンスに関する国家計画(National Plan Open Science)を実施するための協力も含まれている。

2019年、VSNU、NWO、NFUおよびZonMwは、一連の活動計画と学界の協力を明確に求め、さらに努力を重ねていく。

現在社会が直面している重要な課題を解決するには、さらなる協力と学術研究に対する分野を超えた影響力あるアプローチ、そしてこのようなアプローチを支援するような評価と報酬の枠組みが必要である。VSNU、NWO、NFUおよびZonMwは、上記のような活動を展開することで、こうした進展を先導していくことを目指す。またこの4つの組織は、学界および一般市民からの支援を募ることで、2019年末には、研究の評価および報酬に対してどのような部門支援型(sector-supported)の変革が実現可能かを示していく。

[JSTパリ事務所]