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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防総省(DOD)
- 元記事公開日:
- 2019/02/12
- 抄訳記事公開日:
- 2019/03/01
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国防総省(DOD)が人工知能戦略を発表
- 本文:
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2019年2月12日付の国防総省(DOD)による標記発表の概要は以下のとおりである。
米国防総省(DOD)は12日、米国の人工知能(AI)戦略を策定した前日の大統領令に合わせて、DODのAI戦略を立ち上げた。
「(大統領令は)米国がAIのリーダーであり続けるために最重要である。AIは米国の繁栄を増進するだけでなく、米国の国家安全保障を強化するものである。」とDODの最高情報責任者(CIO)、ダナ・ディージー(Dana Deasy)氏は述べている。「ロシアと中国がその戦力近代化のために多大な投資を行っていることから、米国の世界を取り巻く情勢は急速に変化してきたと、米国国防戦略(NDS)では認識している。それにはAI能力に対する相当な資金投入が含まれる。DODのAI戦略は、NDSのあらゆる側面を直接サポートする。」とディージーCIOは言う。
AI戦略に述べられているように、米国は、その同盟国と共に、将来の戦場で勝ち抜くための戦略的立場を維持しつつ、自由で開かれた国際秩序を守るためにAIを採用する必要がある。
● スピードと機敏性が鍵
スピードと機敏性を高めることがAI戦略の中心的な焦点であり、これらの要素はすべてのDODミッションにおけるAI能力に実装される。そのためには内外のパートナーとの協力が不可欠である。特に若く優秀な頭脳を活用する観点から学術コミュニティとの協力は極めて重要である。● DOD業務の改革
CIOによると、NDSの最後の部分では(DODの業務)改革に焦点が当てられているが、DOD共同AIセンター(JAIC)はDODの業務プロセス改革にとって多くの新たな機会をもたらす。情報処理の自動化はその一例である。また、AIを活用したクラウド基盤もDODの業務効率を高める。● AI戦略の中心としての共同AIセンター(JAIC)
JAICは、2019年国防授権法に対応して設立され、2018年6月に「DOD全体でAI機能の提供を推進するべく、共通のビジョン、ミッション、焦点を準備すること」として立ち上げられた。● ミッション・テーマ
JAICには次のような重要ミッション・テーマがある。
・第1は、DOD全体でAI機能の提供と採用を促進するための取り組み。
・第2は、AIの効果を拡大させるための共通基盤の確立。
・第3は、DODのAI活動を同期させること。関連するAIおよび機械学習プロジェクトがDOD全体で進行中であるが、国防戦略との整合性を確実にすることが重要。
・第4は、世界トップクラスのAIチームを引き付け、育成するための取り組み。 [DW編集局+JSTワシントン事務所]