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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
- 元記事公開日:
- 2018/12/20
- 抄訳記事公開日:
- 2019/03/13
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NASAによる地球外試料分析のための新しい機器や設備への投資に関する報告書
- 本文:
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2018年12月20日付けの全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による標記記事の概要は以下のとおりである。
NASAによる地球外試料分析のための新しい機器への投資は既存の機器を代替するには不十分である、と全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)の新しい報告書は述べている。NASAが現在の機器の入れ替えや、新技術の開発、技術スタッフのサポート、そして次世代の分析者のトレーニングに追加投資をしなければ、現在の能力を維持することができず、地球外から持ち帰られる試料によって可能となる科学的成果を十分に実現することはできないであろう。
米国は、過去40年にわたる宇宙ミッションで持ち帰られた地球外試料の宝庫を持っている。現在、JAXAのはやぶさ2とNASAのオシリス・レックスの二つのミッションが進行中で、2020年代に、原始小惑星から太陽系の形成初期の残留物である試料を持ち帰ることが期待されている。打上げから試料回収まで10年以上の期間を要するこれらのミッションにより得られた試料を分析するための設備・施設・人材を備えることは、NASAがこれらのミッションへの投資から最大限のリターンを得る上で最も重要である。
現状のファンディングプログラムに変更がなければ、現在の堅牢な地球外試料研究用の分析インフラが自然に損耗する可能性があり、また新しい技術革新が起こることにより、現在のファンディングプログラムが延長される可能性もある。報告書は、NASAの惑星科学部が既存の分析機器の入れ替えと新しい能力の開発の両方を提供するのに十分な分析機器とキュレーションへの投資に高い優先順位を置くことを推奨している。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]