[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立科学研究センター(CNRS)
- 元記事公開日:
- 2019/01/03
- 抄訳記事公開日:
- 2019/03/25
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群衆の動きを記述するための流体力学モデル
- 本文:
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2019年1月3日付国立科学研究センター(CNRS)の標記発表の概要は以下のとおり。
マラソンのランナーの動きを研究することによって、CNRS、ENS(リヨン)、クロード・ベルナール大学リヨン1校が関与する研究室の研究者らは、これらの群衆の集団の動きが液体の流れと同様に説明できることを示した。この成果は2019年1月4日付サイエンス誌に発表されているが、速度と密度の変動が大規模な群衆を通して伝わる過程の予測を可能にした。2016年のシカゴマラソンの前に観察されたこの流れは、2017年のパリ・マラソンのスタートを直前にした何千人ものランナーの流れを予測可能にした。
デジタル・シーケンスの制作や大規模な公共構造物の設計には、群衆の動きや行動を正確にシミュレートすることが必要な場合がある。しかし、外部の刺激に反応する集団全体の動態を定量的に予測することは、依然として未解決の問題である。それは主として各個人の行動が経験的な行動規則に従ってシミュレートされるモデルに基づいているためである。行動規則を仮定せずに群衆の流体力学を説明する実験的にテストされた物理モデルはこれまでなかった。
[DW編集局+JSTパリ事務所]