[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
元記事公開日:
2019/02/04
抄訳記事公開日:
2019/04/02

NAS、NAE、NAMの3アカデミー会長による2019年度に向けての声明

A Message from the Presidents of the NAS, NAE, and NAM: Looking Ahead in 2019

本文:

2月4日付けの全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による標記記事の概要は以下のとおりである。

全米科学アカデミー(NAS)、全米工学アカデミー(NAE)、全米医学アカデミー(NAM)会長が共同で次のような2019年の年初メッセージを公表した。

新たな年を迎え、我々は2019年のNASEMの展望を共有したいと思う。ワシントンDCにあるNASEMのいずれかの建物を訪れたことがあれば、アインシュタインによる「真実を捜す権利は義務でもあり、真実であると認めたことのいかなる部分も隠してはならない。」という言葉を知っているだろう。この言葉はNASEMの重要な使命を思い起こさせてくれる。すなわち、NASEMは科学、工学、医学における真実の声でなければならず、エビデンスに基づく独立した客観的なアドバイス源であらねばならないということである。超党派的な科学とエビデンスの拠所としてNASEMは、エビデンスに基づくコンセンサスにより人々を団結させ、他の機関ではできない方法でイノベーションを促進できる。

今年は長期間の連邦政府機関の一部閉鎖で始まったが、当面は依然として不確実である。しかし、大統領府科学技術政策局(OSTP)局長が最近任命されたことは喜ばしい。また、両党の政策立案者が、幅広い範囲の問題についてNASEMの専門知識を求めて評価し続けていることを嬉しく思う。

今年も例年同様に研究を推進する予定であり、新たな研究としては、米国の電力インフラの更新、公共交通機関へのUber等の影響調査、鎌状赤血球症の治療法開発などがある。また、研究における再現性と再現性の改善に関する主要な報告書を発表する予定である。イノベーションは今年のNASEMで中心課題であり、急速に変化する政策環境に対応し、国家のニーズに応えるための新しい方法を特定しつつある。

NASEMは、セクシュアルハラスメントに関する2018年報告書の成果を持続的に刺激するためのイニシアチブを計画している。また、NASEMは科学、工学、医学において世界的リーダーシップを発揮するために国際的パートナーと協力することを約束する。さらに、情報が(場合によっては、間違った情報が)かってないほどのスピードで共有されうるデジタル環境下で、NASEMはこれまでとは異なった方法で政策決定者や市民と取り組んでいく。

最後に再びアインシュタインの次の言葉で締めたい。「我々はしうる最善を尽くさねばならない。これは我々の人間としての神聖な責任である。」

[DW編集局+JSTワシントン事務所]