[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2019/02/08
抄訳記事公開日:
2019/04/04

教職課程の国際化のための新プログラム

Lehrer? Weltläufig!

本文:

ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は教員育成の国際化を振興することとし、概略下記のような報道発表を行った。

経済はグローバルにネットワーク化されており、また通貨は欧州共通通貨である。しかし教員育成は国内で行っている。BMBFは教員教育の国際化を進めていく。これからの教員はより多くの国際的で文化的に多様な経験を持たなければならない。このため大学は、国外の連携大学との協力を強化することにより教職課程をより国際的なものにしなければならない。ドイツ学術交流会(DAAD)の新プログラム「教職国際化」によってBMBFこの目標を追求する。BMBFは4年間にわたりこのプログラムを資金負担する。学生および大学はこの助成プログラムの個々のプロジェクトに直ちに応募することができる。

カルリチェクBMBF大臣は「国際性、高度な知識、言語能力は教師自身が外国での経験を積んでいれば、有効に教えることができる。外国での一学期の経験またはインターンシップは、学生自身の個性、あるいは生徒を前にした職業実践において豊かな多様性をもたらすものである」と語った。

これまでのところ、教職課程の学生は他の専門分野と比べ外国での経験が少ない。外国滞在はまだほとんど必須カリキュラムとはなっていない。また外国での単位は認可されないことが多い。DAADのデータによると英語、フランス語、またはスペイン語教師の3人に1人は学生であった期間に外国での経験を持っていない。

今日のドイツの学校は国際的、文化的多様性の場である。これからの教師は若者たちにクリティカルな、しかし同時に国際的な、責任ある思考と行動を教える必要がある。国際的、文化的な知識と経験は、ますます多様化する教室において、教師にとって極めて重要なものである。これまでのところ教職課程の国際性はバラバラであり、学生のモビリティの割合は特に初等教育領域では比較的小さい。

ヴィンターマンテルDAAD会長は「ドイツの将来の教師はグローバル化の進む世界国際的な教室で働くことになる。外国での経験やインターカルチュラルな知識は、教師が授業を良質なものとし、多様な生徒たちの感受性をより高めることに役立つものとなる」と語り、「目標はより多くの教職課程の学生が外国経験を体験できるようにすることである。同プログラムによって学生と大学が均しくこの目標を達成できるよう支援していく」と語った。

BMBFおよびDAADは関連府省・機関とともに、将来の教師がドイツの学校における国際的・文化的多様性により良く対応できるようにしていく。このプログラムはまた教職課程の存在感と国際的位置づけを改善し、大学と法律的枠組みの中での教員教育の組織的国際化にとっての障壁を取り除くことに寄与すべきものである。

「教職国際化」プログラムは、外国の学校での実習に関する教職課程学生および修了者への奨学金はもとより、ドイツの大学における教職教育訓練の国際化に関するモデルプロジェクトの振興も考えられている。また学生自身や教員、大学そして決定権者を対象とする対話および情報発信、およびマーケティングキャンペーン等で支援されることになる。

[DW編集局]