[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立保健医学研究所(INSERM)
- 元記事公開日:
- 2019/01/22
- 抄訳記事公開日:
- 2019/04/04
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脳の代謝を監視できる次世代小型化学センサーの開発
Des capteurs chimiques miniaturisés pour surveiller le fonctionnement du cerveau
- 本文:
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2019年1月22日付国立保健医学研究所(INSERM)の標記報道発表の概要は以下のとおり。
INSERMとCNRSの研究者チームは、脳の代謝を監視するための次世代化学センサーの開発に成功した。それらは特に脳卒中、心的外傷、発作の時の脳の代謝を監視するものである。サイズが15マイクロメートル未満のこれらのツールを使用することで、神経組織への損傷を最小限に抑えて脳内で起こっていることを追跡することが可能となる。その結果、神経化学物質の交換を表すはるかに信頼性の高いデータが得られる。この研究の成果はACS Central Science誌に掲載されている。
この研究において研究者による第1のイノベーションは、小型センサーの開発であった。その大きさは、裸眼では見えず、直径は15マイクロメートル未満(現在の50〜250マイクロメートルに対して)で、髪の毛の直径よりも小さいものである。センサーを小型化することができることの大きな利点は、それらの移植がもはや神経組織への損傷を引き起こさないことである。
第2のイノベーションは、カーボンファイバーを白金で、次に非常に薄い酵素層で覆うことであった。これまでの炭素繊維微小電極を用いた電気化学分析では非常に少数のいわゆる「酸化可能な」分子に限られていた。白金コーティングは、それらに酵素を付着させることで、潜在的に無制限の数の分子の検出を可能にした。
[DW編集局+JSTパリ事務所]