[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
原子力・代替エネルギー庁(CEA)
元記事公開日:
2019/01/29
抄訳記事公開日:
2019/04/05

原子力産業支援のための4つの優先軸と2つの主要プロジェクト

Recherche nucléaire : l’Etat valide la feuille de route pour la filière

本文:

2019年1月29日付原子力・代替エネルギー庁(CEA)の標記発表の概要は以下のとおり。

原子力産業向けの戦略的委託契約調印に際し、政府はこの産業に対する支援の条件を定めた。4つの優先軸が定義され、研究開発については、循環経済の確立と新型原子炉の開発の2つの主要な「構造化プロジェクト」が示された。

原子力産業の競争力の課題に対処するために、研究開発に関連するアクター、産業界、政府は下記の4つの優先戦略軸を決定した。

  • 雇用、技能および訓練
  • デジタル化
  • 環境に留意した移行に関する研究開発
  • 国際および輸出

原子力研究に関する2つの主要な「構造化プロジェクト」は次の通り。

● 業界内の循環経済を促進する
使用済み燃料のリサイクルはフランスの原子力産業戦略の主要な要素である。目標は、新しい原子炉のMOX燃料や燃料のマルチ・リサイクルなど、さまざまな方法で燃料サイクルを期間内に確実に終了させることである。また、「金属 TFA」のリサイクルを目的として、フランスの産業用核融合・回収部門の展開に必要な作業を実施する必要がある。

● 将来の原子炉とツールを規定する
2019年に原子炉の予備設計段階に入ることによって、フランスの技術であるSMR(小型モジュール型原子炉)のモデルを開発する目的で、フランス電力(EDF)、CEA、Framatome社が共同で立ち上げた「未来の原子力発電所」イニシアティブを推進する。

燃料サイクルの閉鎖と高速原子炉プロジェクト(ASTRID)について、政府は、今日では新しい原子炉建設を伴わない研究プログラムであると指摘した。CEAは、この観点から、使用済み燃料やその他の回収可能な燃料のリサイクルに関する長期的なビジョンの一環として、第4世代原子炉および関連する燃料サイクルに関する研究開発プログラムを進めていく。

[DW編集局+JSTパリ事務所]