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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防高等研究計画局(DARPA)
- 元記事公開日:
- 2019/02/14
- 抄訳記事公開日:
- 2019/04/17
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DARPAがAIシステムの動的環境適合推進のためのSAIL-ONプログラムを発表
- 本文:
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2月14日付の国防高等研究計画局(DARPA)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。
現在のAIシステムは、世界クラスの人間のプレーヤーを超える熟達度で囲碁やチェスをマスターするといった、厳密なルールで定義されたタスクに優れている。しかしながら、敵の不意打ちへの対応、変化する天候、よく知らない土地での作戦といった、現実の世界で軍隊がいつも直面している、常に変化する状況に適応することはAIシステムが得意とするところではない。AIシステムが人間と幅広い軍事活動において効果的に協働するためには、インテリジェントな機械は、限定された境界条件の中での、閉じた世界での問題解決ということから卒業して、流動的で新奇の問題に特徴づけられる、開かれた世界での挑戦に向かう必要がある。
この飛躍を目指して、DARPAは、本日、「開かれた世界における新奇性のための人工知能と学習の科学」(Science of Artificial Intelligence and Learning for Open-world Novelty, SAIL-ON)プログラムを発表した。SAIL-ONは、開かれた世界で起こる新たな状況下で適切かつ効果的に行動するAIシステムを創造するための基礎となる科学的原理、一般的な工学的技術、アルゴリズムを研究開発することを目指すものである。本プログラムの目標は、開かれた世界の領域の新奇性を定量化し、特性評価するための科学的原理の開発、そのような領域での新奇性に対応するためのAIシステムの創造、および、国防総省の選択領域におけるシステムの実証と評価である。
現行のAIシステムは、何か重大なことや予想していないことが起こると、役にたたなくなったり、適応できなかったりする。新しい経験を認識して、それに応じて行動を適合させる人間とは違って、機械は再訓練されるまで廃れた技術を適用し続ける。
十分なデータを与えられれば、機械は、顔認識のために映像を分類するなど、統計的な推論はよくできる。他の例として、現在の自動運転車の革命につながった、2000年代初めのDARPAによる自動運転車へのAIの適用がある。数千万マイルの自動走行から収集された、稀な事象を含む膨大なデータのおかげで、自動運転技術はその本領を発揮しようとしている。しかし、入手可能なデータは、既知の道路交通規則により一般的によく定義された環境に特有のものである。整備されていない敵地を走行する軍事用車両にはそのアプローチは適用できない。
成功すれば、SAIL-ONは、AIシステムに大きなデータセットで再訓練することなしに学習し適切に対応する方法を教えることになる。SAIL-ONは、参加者に対し、開かれた世界での新奇性のタイプとその程度を評価および定量化し、選択された領域において新奇性の階層の異なる段階にある新奇な状況を生成するソフトウェアを構築し、多数の開かれた世界の領域における新奇性を識別し、対応することができるアルゴリズムとシステムを開発することを求めている。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]