[本文]

国・地域名:
ロシア
元記事の言語:
英語
公開機関:
ロシア大統領府
元記事公開日:
2019/03/12
抄訳記事公開日:
2019/05/13

プーチン大統領へのクルチャトフ研究所 国立研究センターの現状報告

Meeting with Kurchatov Institute National Research Centre Director Mikhail Kovalchuk

本文:

2019年3月12日付ロシア大統領府の標記発表によると、コバルチュク所長はプーチン大統領との会談においてクルチャトフ研究所 国立研究センターの活動の現状を説明した。概要は以下のとおり。

クルチャトフ研究所の創立は1943年。すでに原子力プロジェクトは開始されていた。その後、クルチャトフ研究所は多分野研究センターに変容した。平和利用目的の最初の原子炉がここで作られた。核医学のほか、原子球の超伝導やプラズマの磁気閉じ込めなどである。1980年代には、実際に国内インターネット創設の中心でさえあった。

ナノテクノロジーに関する会議を開催した2007年以来、原子力複合施設に関連するあらゆる古典的な分野に取り組んできており、自然模倣技術や科学・技術の融合に関連する基本的に新しい研究領域を創出した。一つの自然模倣基盤として、他に類のないNBICSセンター(ナノ、バイオ、情報、認知、人文社会科学・技術の研究センター)を創設し、遺伝学においてかなりの成果を上げた。また、メガサイエンスにおいても大きな進歩を遂げた。

2008年の国立研究センター(NRC)創設に関する大統領命令により、思いもよらぬことが達成可能になった。というのは、ソビエト連邦の解散により、研究環境はクラスターに分割され、すべてが崩壊していたからである。言わば、施設を別々に管理し、それぞれに別々の人々のグループを雇う、という実態があった。主に核物理学の分野において、我が国の最も強力な可能性の源泉であるNRCの創設は、我々の努力を統合することを可能にし、その結果、我々は世界的および欧州的なランドスケープにおいて、不可欠な部分となった。

世界で最も強力な自由電子X線レーザーが1年前にハンブルクで立ち上げられた。その3分の1はロシアのアイデアに基づいている。実際、我々は30%を投資したほか、技術的に多大な貢献をしたことで、この施設を一部所有している。さらに、欧州のシンクロトロン放射光施設に参加しており、欧州原子核研究機関(CERN)や国際熱核融合実験炉(ITER)プロジェクトのメンバーでもある。

ロシアでは4件の厳選されたプロジェクトが立ち上げられたが、そのうちの1件が「ガッチナ(Gatchina)」プロジェクトである。ガッチナでは世界で最も強力な高中性子束PIK炉のエネルギー投入の第一段階を完了した。現在、計画通りに進んでおり、すべて順調にいけば、計画したパラメータを年末までに達成できる。そうすると、ロシアは世界で最も強力な中性子研究施設の1つを有することになる。

上記のような独自の開発に基づいて、学際的な研究を目的とした露・独ハイテクセンターを設立するべく、現在、詳細な作業に取り組んでいる。

大統領が発表した国内のシンクロトロン放射源ネットワーク構築プログラムに関して、最初のものはプロトヴィノの我々のサイトにある第4世代放射源 ISSI-4である。これは世界のどこにもないユニークで画期的な施設であり、少なくともこの先10~20年間は他と競合する可能性は低い。これにアカデムゴロドクの施設とルースキー島の施設が追加された。これにより、PIK原子炉と第4世代シンクロトロンからなる独自のメガサイエンス基盤を構築することができる。

[DW編集局]