[本文]

国名:
米国
公開機関:
全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
元記事公開日:
2019/03/04
抄訳記事公開日:
2019/05/13
元記事の言語:
英語

NASEMが米国の核兵器施設の汚染除去に関する解決策と技術に関する報告書を公表

Breakthrough Solutions and Technologies Needed to Speed Cleanup of U.S. Nuclear Weapons Sites

本文:

3月4日付けの全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による標記記事の概要は以下のとおりである。

NASEMはその新たな報告書で、米国の核兵器施設における放射性廃棄物、汚染土壌、地下水、施設の浄化を促進するために、DOE(米国エネルギー省)による科学技術の管理手法を変更することを求めている。具体的には、DOEの技術開発の一部を、汚染除去の日程、リスク、不確実性を低減する画期的な解決策や技術に焦点をあてて、その取組みを、複雑な技術的課題に対する革新的解決策に投資した実績のあるエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)が担当すべきとしている。これには、相当な研究資金と、研究管理やイノベーションの喚起のための新たなモデルが必要となる。

DOE環境管理局(DOE-EM)は、マンハッタン計画と冷戦中に核兵器開発等に使用された31州と1準州における107のサイトの汚染除去に対する責任を有している。除染プログラムは1989年に開始され、過去30年間に約1,700億ドルを投じて91サイトの汚染除去を行ってきた。残りの16サイトの汚染除去のために、さらに少なくとも50年の期間と3,770億ドルの経費が必要になると見込まれている。しかし、NASEMの新レポートによると、これらのDOE-EMによる時間と経費の見積もりには、相当の技術的課題等が残っており、さらに、将来的に汚染除去対象が追加される可能性が高いので、米国陸軍工兵隊のような他の政府の技術組織に、この除染の見積りを評価させることを推奨している。

また、DOE-EMの科学技術開発は請負業者に委託され、相互に調整されていないことから、本レポートでは、DOE-EMが汚染除去に必要な新知識や技術を特定し、優先順位を付け、選択、開発し、そして展開するための、科学技術管理プロセスを策定し実行することを推奨している。また、本報告書では、汚染処理の経費と時間を著しく削減する可能性のある代替技術にも言及している。これらの代替アプローチは、ARPA-Eの主要な研究開発対象となる可能性がある。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]