[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家情報長官室(ODNI)
元記事公開日:
2019/03/07
抄訳記事公開日:
2019/05/20

IARPAが化学サンプリングとフィルタリング改善のため「イシルディン」プログラムを立ち上げ

IARPA Launches "Ithildin" Program to Improve Chemical Sampling and Filtering

本文:

3月7日付け、国家情報長官室(ODNI)による標記記事の概要は次のとおりである。

国家情報長官室(ODNI)傘下のインテリジェンス高等研究計画活動(IARPA)は試料捕集、広域保護、および「スマート」・フィルターのための新しい吸着能力を開発するイシルディン・プログラムの立ち上げを発表した。

吸着剤は化学物質を捉える物質で、今使われている吸着剤は単に対象となる化学物質に触れてから吸着能力が劣化するまで吸着するのみである。その他の機能は吸着剤を使うサンプラー、スクラバー、フィルター・システムの設計による。イシルディン・プログラムの目標は吸着剤そのものを「スマート」にすることであり、それには機能をサンプラー・システムやフィルターから、吸着剤と吸着物の間で起こる基礎的な化学相互作用のレベルに移行させて、効率性と能力を改良することである。

イシルディン・プログラムでの吸着剤の能力向上の目標としては、下記の4つが挙げられる。

  • 選択的吸着力強化:特定のターゲット化学物質または化学物質群の選択的吸着
  • クラッタ排除:水や炭化水素のようなクラッタ物質の排除
  • 暫定的信用性:機械的、物理的、または時間的なトリガーにより、吸着剤を活性化/不活性化させる能力
  • 遠隔インジケーター:対象となる化学物質が捕捉されたときに反応し、遠隔的にその反応が検出可能な吸着剤

公募の結果、IARPAはAkita Innovations LLC、Leidos Inc.、Physical Sciences Inc.、およびXilectric Inc.が主導する複数のチームを採択した。Edgewood Chemical and Biological Center、ジョンズホプキンズ先端物理研究所、海軍研究所の専門家からなるチームがテスト・評価アドバイザーとなる。プログラムは2020年2月まで続く。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]