3月7日付け、国防高等研究計画局（DARPA）による標記記事の概要は次のとおりである。

DARPAは「地下（SubT）チャレンジ」プロジェクトのために高度マッピングと調査の最先端の技術と方法論についての情報を模索している。ジオリファレンス・データ（地図や画像に関連している地理的座標）は地下で、一刻を争う戦闘または災害関連のミッションにおいて、兵士のスピードと正確性を格段に向上させる可能性がある。現在、地下環境の大部分は地図が作成されていない、または不適切な地図になっており、これには人間の作ったトンネル、地下構造、自然洞窟も含まれる。

「情報提供リクエスト（RFI）」を通して、DARPAは地下環境の高精度で再現可能な現地踏査データを収集するために革新的な技術を探している。地下を荒らすことなく、膨大なコストを避け、人間へのリスクを減らすためである。この革新的な技術により、人間にとって危険すぎて、暗く汚い環境を探索し活用することが可能になる。

「地下の正確な地図作成や調査が難しい原因（GPSが効かない、狭窄な路、暗く埃に満ちた空気）は、兵士の安全でスピーディな地下活動に対する障害と共通する。正確な三次元画像を作ることは、地下空間を速く遠隔的に探索するための鍵である。」とDARPAの戦術技術室（TTO）プログラム・マネージャーは言う。

DARPAは地下環境の高解像度の三次元マッピングと調査を可能にする商業的な製品、ソフトウェア、サービスを模索している。DARPA の関心は高精度、高解像度で、正確で再現可能な調査地点を大規模なインフラに頼らないで提供できる能力を備えた利用可能な技術である。加えて、関連のソフトウェアは生成されたデータを容易に操作可能とし、注釈をつけ、3Dメッシュ・オブジェクトにレンダリングし、シミュレーションやゲームエンジンにインポートできることである。

DARPAは選出した提案者による技術や方法を実証し、それらのSubTチャレンジでの利用可能性を検討する。RFIの締め切りは4月15日である。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]