[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2019/03/19
抄訳記事公開日:
2019/05/28

DARPAが研究開発を加速させるためのソーシャル・メディア・プラットフォームを立ち上げ

DARPA Launches Social Media Platform to Accelerate R&D

本文:

3月19日付け、国防高等研究計画局(DARPA)による標記記事の概要は次のとおりである。

DARPAは米国の技術開発の速度を速めることに特化した斬新なソーシャル・メディア・プラットフォームを使って、ソーシャル・ネットワークの力を研究開発に応用することを目指している。そのプラットフォームはポリプレクサス(Polyplexus)と呼ばれ、最近共有プラットフォームとして立ち上げられたもので、科学的エビデンスへのアクセスを増やし、仮説構築、研究提案作成、研究支援契約を加速するようにデザインされている。このプラットフォームのリアルタイムのインタラクションと機能性により、研究構想の発案から提案書提出までの時間が格段に短くなる。

このプラットフォームは異なる学術分野間の専門家同士をつなげることを容易にし、専門家達は共同で斬新な研究機会を推進することが可能となる。ポリプレクサスは、2018年にはBeta版でのみ公開されていたが、今やより広範な研究開発コミュニティに公開されており、共同研究や資金調達の契機を提供している。

ポリプレクサスは次の3要素で成り立っている。①ユーザーがマイクロパブ(Tweetのような要約記述)を通して興味深い研究を宣伝し、他の研究につなげることができる公開情報フィード、②新しいアイデアを統合するための個人用ツール(マイクロパブ・ポートフォリオ)、③インキュベーター環境、の3つである。インキュベーターでは政府、企業の研究支援者が興味ある特定のトピックスを投げかけ、それにチャレンジする研究開発専門家を見つけることが出来る。

2018年のテスト段階は研究者に限られていたが、ポリプレクサスのバージョン1は現在一般公開されている(https://polyplexus.com/users/login)。DARPAの国防科学室が、今後18か月間にポリプレクサス・インキュベーターを介して開発される最大30件の1年間の研究に資金を提供する。資金提供は、一件当たり最高10万ドルで、1ヵ月に2件程度のペースで提供される。

特に、退職した科学者・工学者・研究者について、その専門知識をプレクサー(Plexor)として活用させることが奨励されている。プレクサーはポリプレクサスのバージョン2,3に含まれる新しい機能について提案することも出来る。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]