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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府科学技術政策局(OSTP)
- 元記事公開日:
- 2019/03/22
- 抄訳記事公開日:
- 2019/05/30
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米国の水安全保障の確保に向けて
- 本文:
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3月22日付けの大統領府科学技術政策局(OSTP)による標記記事の概要は以下のとおりである。
米国は、堅牢な水関連インフラと、安全で安心、そして安価な水源への継続的なアクセスに依存している。作物栽培や、世界のための食料生産、ミネラルの抽出・加工、発電、そして日常生活で使用する製品を製造するために水が必要である。世界水の日を迎えるにあたり、トランプ政権は水の安全保障強化の継続を明言しており、その一環として本日、国家科学技術会議(NSTC)が「水安全保障強化のための淡水化推進協調的戦略計画(Coordinated Strategic Plan to Advance Desalination for Enhanced Water Security)」を発表した。
2014年の政府説明責任局の報告によると、50州のうち40州の水管理者が今後10年以内に州内で淡水が不足すると予想している。トランプ政権はこの課題に対処する用意があり、NSTCの計画は、米国が安全で信頼できる水供給への継続的なアクセスを確保するための最新の取り組みである。NSTCの戦略は、淡水化の優先順位の設定、研究開発協力と国内外の関係者との連携の強化、そして淡水化により米国の水の安全保障を高めるための官民パートナーシップの利用の促進に重点をおいている。
水の信頼性の向上に向けて、トランプ大統領は2018年10月に「西部での信頼できる水供給の促進に関する大統領覚書」を発行している。エネルギー省(DOE)は、大統領府に促され、安全・安心で安価な水に対する世界のニーズを満たすために、革新的技術の開発とイノベーションを目指すフレームワーク「水安全保障グランドチャレンジ(Water Security Grand Challenge)」を開始した。この2月には、環境保護庁(EPA)が、水の再利用の調整を目指して、全米水再利用行動計画の策定を発表している。また、EPAは、水インフラへの投資を促進するための連邦クレジットプログラムである水インフラ財政革新法(WIFIA)の実施を監督しており、地域的または国家的に重要なプロジェクトに対しては、借り手に長期的かつ低コストの追加のローンを提供している。さらに、農務省(USDA)は農村コミュニティがきれいな水にアクセスできるように水インフラの強化を含む農村ユーティリティの近代化の必要性を強調する報告を発表している。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]