[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2019/03/28
抄訳記事公開日:
2019/06/06

2019年度 科学と工学における女性、マイノリティ、障害者(WMPD)報告書の発表

2019 Women, Minorities, and Persons with Disabilities Report goes live

本文:

2019年3月28日付の国立科学財団(NSF)による標記発表の概要は以下のとおりである。

米国科学・工学統計センター(NCSES)は、2019年の科学および工学における女性、マイノリティ、障害者(WMPD)報告書を発表した。これは科学・工学の教育と雇用におけるこれらグループの参加状況について、詳細な情報を提供するものである。

NSF内の統計機関であるNCSESは、2年ごとに報告書を作成している。WMPDは女性、障害者、そして3つのマイノリティ・グループ(黒人またはアフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系またはラテン系、アメリカ・インディアンまたはアラスカ先住民)に焦点を当てている。ほとんど例外なく、これらの属性の人々は科学・工学分野および職業において過小評価されている。つまり、科学・工学分野に占める割合が米国の人口に占める割合に比べて低いということである。

今年の報告書によると、これらの属性の人々は全体としては科学・工学に占める割合を増やしてはいるが、ほとんどの分野で依然過小評価されている。報告書が明らかにした事実には次のものがある。

  • 民間の営利機関への就職者の割合が最も高いのは、黒人またはアフリカ系アメリカ人、ハワイその他の太平洋諸島系先住民、または多系人種の学生である。
  • 公的機関への就職者の割合が最も高いのは、アジア系、ヒスパニック系またはラテン系、アメリカ・インディアンまたはアラスカ先住民の学生である。民間非営利機関への就職者の割合が最も高いのは、白人または多系人種の学生である。
  • 2016年の学位取得者について、心理学(75%)および生物科学(50%以上)では全ての学位レベルで大部分を女性が引き続き占めた。社会科学分野では、経済学を除いて、全ての学位レベルで半分近くまたは半分以上を女性が占めた。
  • 過去20年間で、数学と統計学で学士号を取得した女性の割合は減少している。
  • 過去20年間にコンピュータ・サイエンスの学位を取得する女性の数が増加したにもかかわらず、コンピュータ・サイエンスは、女性の学位取得者の割合が最も低い分野の1つである。
  • 過去20年間で、学士号取得者のうち黒人またはアフリカ系アメリカ人が占める割合は、心理学、社会科学、生物科学において増加しているが、数学や統計学においては減少している。
  • 雇用されている科学者や工学者の約10%が、1つ以上の障害(聴覚、視覚、認知能力、歩行、セルフケア、自立生活の困難等)を報告している。
  • 科学者や工学者の給料は人種や民族、職業によって異なる。中央値比較では、アジア系の科学者や工学者の給与が10万ドルと最も高い一方で、マイノリティ・グループでは7万8,000ドルであった。

NSFは、科学と工学への参加拡大を目的として、次のようなプログラムを推進している。

  • ADVANCE:科学・工学のキャリアにおける女性の参加拡大・地位向上
  • LSAMP:マイノリティ学生の参加拡大のための機関連携支援
  • NSF INCLUDES:参加拡大のための既存の取り組みを広げるネットワークの構築

[DW編集局+JSTワシントン事務所]