2019年4月10日付の英国研究・イノベーション機構（UKRI）の標記発表の概要は以下のとおり。

UKRI傘下のResearch Englandは大学外でのポスドク研究者の成功を後押しするべく、そのResearch England Development (RED)基金からの440万ポンド相当の最初の助成をリバプール大学の革新的プロジェクトに対して行った。

“Prosper”（ポスドクの初めてのキャリア開発・成功の促進）と称する本プロジェクトは、複数のキャリアで成功するために必要な幅広い能力、特質、考え方を備えた研究者を育成する。

Research Englandは、RED基金から360万ポンドを支援し、残りの80万ポンドは産業界や地方のリーダーシップに関わる多様なパートナーや投資家が負担する。

Prosperプロジェクトは、ポスドク研究者の訓練にとって障害となることが多い平等性、多様性、包括性の問題に取り組む。ポスドク研究者のキャリア開発は、高等教育セクターで認識されている関心領域で、主に学術界に向けたキャリア開発である。しかし学術界で任期に定めのないポスト確保できるポスドク研究者の割合は小さく、現在の方式では、学術以外の分野でのキャリアの成功を支援することもできず、また高度なスキルを備えた人材を求める英国経済界のニーズにも対処することもできない。

Prosperモデルは2段階で開発・試験運用される。第一段階では、契約期間にかかわらず、すべてのポスドク研究者に公開される一連のツール、リソース、および効果的な実践事例研究についての開発がなされる。第二段階は、第一段階の上に構築され、ランカスターおよびマンチェスターのパートナー大学のポスドク研究者の特定されたコホートに対する構造化された的を絞った開発介入を提供する。

このプロジェクトは2019年夏に開始予定で、3年半に渡り資金支援を受ける。

[DW編集局]