[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
原子力・代替エネルギー庁(CEA)
元記事公開日:
2019/04/16
抄訳記事公開日:
2019/06/18

欧州委員会が「エクサスケール」高性能コンピューティングの実現に向けて共同事業イニシアティブを立ち上げ

Sur la voie du calcul intensif ‘exascale

本文:

2019年4月16日付原子力・代替エネルギー庁(CEA)の標記発表の概要は以下のとおり。

CEAが統括する”ExaNoDe”プロジェクトは、欧州初のエクサスケール・コンピューティング・プロセッサの設計に向けて、新しいナノエレクトロニクス技術や画期的な統合ソリューションの開発を目指している。

高性能コンピューティング(HPC)は、欧州のデジタル経済の当事者の競争力にとって戦略的な課題である。この課題に対処するために、欧州委員会(EC)はHPC対応のための共同事業イニシアティブである、”EuroHPC JU” (European High-Performance Computing Joint Undertaking)を立ち上げた。これは競争力のある欧州の技術に基づいてエクサスケール・スーパーコンピュータを開発するために、この分野における欧州の全ての当事者を結集させることを目指している。これらのスーパーコンピュータは2022年までに導入予定である。

欧州のHPC向け技術プラットフォーム”ETP4HPC”のロードマップに沿って、欧州の13のExaNoDeパートナーは、エクサスケール・システムの設計および構成部品の統合に関連する複数の問題の克服を目的とした研究プログラムを創設した。この一環で、欧州プロジェクトであるExaNoDeが開始された。これは計算プロセッサに関する課題の解決を主な目的としている。

ExaNoDeによる最初の成果は、シリコン技術からシステム・ソフトウェアに至るまで、構成部品統合のあらゆる側面を網羅している。実績としては、シリコンインターポーザを介した基本チップの不均一集積を目的とした革新的な高速・低電力相互接続の設計、約5万の高密度接続端子を備えたアクティブ・シリコンインターポーザ上の基本チップの3D集積、システム・ソフトウェアとアプリケーション・ソフトウェアを含むコンプリート・ソフトウェア「スタック(stack)」の開発などである。

2018年の9月初めに、ExaNoDeプロトタイプが(プロジェクトで開発されたすべての技術を実証・検証する)最終統合段階に入った。このプロトタイプは2019年6月末までに検証されることになっている。

[DW編集局+JSTパリ事務所]