[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立情報科学・自動化研究所(INRIA)
元記事公開日:
2019/04/16
抄訳記事公開日:
2019/06/19

次世代音声対話ツールの開発を目指すCOMPRISEプロジェクト

Vers la prochaine génération d’outils d’interaction vocale

本文:

2019年4月16日付国立情報科学・自動化研究所(INRIA)の標記発表の概要は以下のとおり。

COMPRISEプロジェクトの科学者らは、3年をかけて次世代音声対話ツールを開発する。それは安価で、より包括的で、何よりもプライバシーをより尊重するものになる。COMPRISE(COst-effective, Multilingual, PRIvacy-driven voice-enabled Services)プロジェクトは、EUのHorizon 2020プログラムによる資金支援を受けた研究・イノベーション活動(RIA)であり、国立情報学・自動制御研究所(INRIA)の研究者が統括する。このコンソーシアムを構成する6つの国際的パートナーがパリで会合し、正式にプロジェクトを開始させた。

近年、Amazon社が開発したAIアシスタント”Alexa”からラジオやテレビの音声制御に至るまで、音声対話のツールや技術が拡がってきている。日常的な対象との対話の主たる手段として、音声がタッチ操作やテキストにとって代わりつつある。COMPRISEプロジェクトは、音声対話をより安全に、より経済的に、より包括的にするために必要なツールと方法を多様な言語で提供することによって、この利用の拡大を支援し、さらに先に進めることを目指している。

音声データの収集にかかるコストが理由で、現在の技術は最も使用されている言語(例えば英語など)への強い偏りが見られ、それによって一部のユーザが排除される傾向にある。さらに、音声信号の解析はクラウド上に置かれたアルゴリズムによって行われることが多いが、企業がクラウドに保存したデータの現在又は将来の利用についての保証は全くない。
研究者は、深層学習に基づく手法を用いて、機械による様々な言語の自動音声認識や音声理解を改善しようとしている。またプライバシーの尊重目的では、ユーザ・データ保護の方式設計も目指す。

[DW編集局+JSTパリ事務所]