[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
保健・社会福祉省
元記事公開日:
2019/05/02
抄訳記事公開日:
2019/06/27

世界トップレベルのライフサイエンス業界を維持していくための強化策

Creating one of the most exciting health innovation systems in the world

本文:

2019年5月2日付保健・社会福祉省の標記発表では、ニコラ・ブラックウッド(Nicola Blackwood)保健担当大臣による「Brexit後の世界におけるライフサイエンス業界の強化」に関する講演内容を伝えている。以下にその概要を記す。

  • 英国はライフサイエンスのグローバルな拠点として次のような地位を築いてきた。
  • 英国は欧州におけるライフサイエンス・プロジェクトに外国からの最高レベルの直接投資を受けた。
  • 英国は医薬品の輸出で世界の上位5位内に入っている。
  • 世界で最も使用されている100種類の医薬品のうち25種類は英国で開発されたものである。

ゲノム解析による希少疾患診断法追究の努力、次なる重要な抗菌剤の探索、放射線医学や病理学に変革をもたらすAIの専門知識の活用など、人の命を救い、医療システムを変革し、非常に健康な社会を形成する今日の医療イノベータの可能性は、真に画期的なものである。そのために次のことが必要である。
AIやデジタル医療と歩調を合わせるべく、規制制度を改革すること

  • 新しい技術を活用できる人材を育成・確保すること
  • データセットの利用に当たっては、それらのデータの利用方法について公衆と臨床医の信頼維持を確保すること

イノベーションの最前線に立ち続けるためには、ゲノミクス、デジタル技術、診断技術の強みを基盤として、このセクターの発展・成長を支援する必要がある。

  • 診断技術について、セクター協定では、癌、認知症、心臓病、精神障害など主要な慢性疾患の研究、予防、治療を支援するべく、最大500万人の健康な参加者による世界初のコホート設立に7,900万ポンドの支援を発表した。
  • ゲノミクスでは、10万ゲノム・プロジェクトの成功を基盤として、この成果をゲノム医療サービスによる臨床医療へと移転させ、国家ゲノム医療戦略を策定している。
  • デジタル・イノベーション・ハブへの3,750万ポンドの投資を通じて、英国の医療システムに恩恵をもたらすイノベーションの新たな波を起こすべく、高品質で世界トップレベルのデータセットへのアクセスの提供に向けて積極的な施策を進めている。これにより癌、心臓病、喘息などの病気を予防、発見、診断する方法が改善される。

[DW編集局]