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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2019/05/13
- 抄訳記事公開日:
- 2019/07/04
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持続性研究の新たな指針に関するカルリチェク大臣の演説
- 本文:
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連邦教育研究省(BMBF)が持続性研究に新たな指針を示し、概略下記のような報道発表を行った。
カルリチェクBMBF大臣は持続性研究に関して新たな刺激を与えようとしている、エコロジカルな観点に加えて、より経済的で社会的な観点を中心に置くものである。さらに、デジタル化を持続性の原動力としてより強力に活用しようとしている。第15回BMBF持続性フォーラムにおいて、500名の専門家によって未来テーマについて議論がなされる。
フォーラムの開催に当たりカルリチェク大臣は次のように強調した。「気候および種の多様性の保護は社会の大きな社会的課題である。同時に我々は繁栄を維持し、社会的な連帯を強化していきたい。エコロジーとエコノミーは両者が連携し、持続的に経済活動を推進するよう、刺激策を講じていきたい。製造業、モビリティ、エネルギーが対象となる。科学や経済のイノベーション力は気候保護のために動員されるべきものである。そこで、革新的な技術および研究から得られた最新の知識が役立つ」。
気候変動、種の多様性減少、海洋・河川・大気を汚染するプラスチックゴミへの対策は多くの人間が直面している大きな重要課題の内の3つである。ドイツ、欧州、世界中における数多くの政治的努力にもかかわらず、環境上の重要課題は増えている。持続的発展に関する研究、イノベーション、教育はこれらを克服するために決定的な貢献をなすと期待されている。BMBFは今後の数年間、この領域における研究助成を強化していく。
BMBFの助成重点の一つは生物種の多様性についての研究である。カルリチェク大臣はこれに関して、本日(5月13日)BMBFの多様性維持に関する研究イニシアチブの枠組みの中で新たな助成策を発表し、次のように語った。「種の多様性は我々の生活基盤である。我々はこれを維持しなければならない。これは少なくとも気候問題と同様に重要である。国民全体が直接これに影響を受けるので、研究は社会と対話することが重要であると考える。知識や問題解決策は、コミュニティ、農業、企業において迅速に導入されるべきものである」。6月にはBMBFが社会における生物多様性の評価を引き上げるためのプロジェクトをスタートさせる。中心となるのは、種の多様性の維持をどのように政治的、企業的、そして個人の意思決定に取り込ませるようにするか、その解決策を探求することである。
BMBFは環境に関する基本計画FONAを通じて、人間の自然な生活基盤を維持するため、2005年以降、持続性研究に50億ユーロ強を投資している。現行のFONA3基本計画は2015年にスタートしている。重点はグリーン・エコノミー、未来都市、エネルギー転換等の主要イニシアチブである。2019年初頭に第4の主要イニアチブとして種の多様性維持に関する研究イニシアチブが提出されている。来年には新たな基本計画が発表される予定である。
[DW編集局]