[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国航空宇宙局(NASA)
元記事公開日:
2019/05/13
抄訳記事公開日:
2019/07/04

2024年までに米国宇宙飛行士を月面着陸させるための、NASAのFY2020補正予算案

America to the Moon by 2024 NASA’s FY 2020 Budget Amendment Summary

本文:

2019年5月13日付の米国航空宇宙局(NASA)による表記報道発表の概要は以下のとおりである。

大統領は、NASAに対して、2024年までに月の南極に初の米国人女性宇宙飛行士と次の米国人男性宇宙飛行士を着陸させ、2028年までに恒久的な月面基地を建設するように要望した。

FY2020補正予算案では、この月面着陸計画の推進に向けて当初予算案の210億ドルを16億ドル増額する。その主な内訳は以下のとおり。

●有人月面着陸システム:
商用月面着陸システムの開発支援に10億ドル。これは当初予定より3年早く2024年までに人類を月面着陸させるためのものである。

  • 宇宙飛行士を月軌道と月面との間を往復させるための統合型商用月着陸船の調達を含む。
  • ゲートウェイ(多国間で月軌道上に建設予定の有人宇宙ステーション)の開発を月面着陸支援に必要な能力に集中させることにより3億2,100万ドルの予算削減が見込まれる。

●スペース・ローンチ・システム(SLS)・ロケットおよびオリオン宇宙船:
月軌道上のゲートウェイまで宇宙飛行士を送り届けるSLSロケットとオリオン宇宙船の開発に6億5,100万ドルの追加。

●探査技術:
ソーラー電気推進、月極域における氷の水への変換実証等の月面上での重要な先駆的能力の支援に1億3,200万ドルの追加。

●科学研究:
有人探査に先立つ、月極域におけるロボットによる探査の支援に9,000万ドルの追加。

これらの目標の達成に関しては、民間セクターや国際パートナーと連携して進める。今後、追加の資金が必要となることが見込まれ、2021年度の大統領の予算要求の一環として、より正確な見積りが提出される予定である。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]