[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2019/05/14
抄訳記事公開日:
2019/07/05

カルリチェク大臣が欧州研究圏に関するラルフ・ダーレンドルフ賞を授与

Mehr Zusammenhalt in Europa durch gemeinsame Forschung

本文:

欧州研究圏に関する会議においてカルリチェク大臣は初めてラルフ・ダーレンドルフ賞を授与。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

カルチェク大臣は会議主催者として、「研究とイノベーションは欧州における開放性、連帯、進歩の機会をもたらしてくれるものである」と語り、「欧州議会選挙が2週間後に迫っている。欧州連帯の問題が以前にもまして話題となっている。欧州研究圏において、将来の重要課題の解決に向けて共に取り組む」と続けた。

欧州研究ネットワークにおける連携と、国境を越えた思考は科学と研究の成功の秘訣である。緊急の未来問題に単独で答えることができる国家は存在しない。国際協力は進歩、イノベーション、それに伴う明日の繁栄のための基盤として重要性を増している。ドイツは大学教育および研究における野心的な欧州のアジェンダとイノベーション振興のために尽力する。ドイツは「開放、連帯、進歩」というモットーの下、本日の会議の発信者となる所存である。この会議はドイツが欧州理事会議長国を務める2020年下期の教育、研究およびイノベーションに関する野心的な目標へのスタートの合図である。

会議では、初めて欧州研究圏のためのラルフ・ダーレンドルフ賞が授与される。受賞者は欧州の協力が市民の生活をどのように向上させるのかを示す。カルリチェク大臣は合計6つのチームを表彰する予定で、全てのチームは、EU資金による研究プロジェクトで、欧州のより良い未来のために貢献する。それらは敗血症における診断方法の改善から、高性能コンピュータの利用によるモビリティの支援、そして災害時に救助のために投入することができるロボットの開発に至る。

この新たな研究賞はラルフ・ダーレンドルフ氏に因んで名付けられた。今年は元欧州委員会研究コミッショナー、ダーレンドルフが存命なら90歳を迎えた年である。1970年代に彼は統一欧州知識圏という構想の礎石を築いた。国境を越えた科学と研究、そして社会的議論への積極的な参加が、ダーレンドルフ氏の関心であった。

会議には国内外の政界、学界、経済界のゲスト約300人の出席が見込まれる。後援者は多様な欧州に視点をおき、クロアチアの科学教育大臣 ディビアク(Divjak)教授はまだ加盟国としては歴史の浅い国の視点から欧州の協力を考察する。ジャン=エリック・パケ(Jean-Eric Paquet)氏は欧州委員会の研究イノベーション総局長として2020年以降の欧州研究圏についてのビジョンを発表する。またクリスティアン・エーラー(Christian Ehler)欧州議会議員は、欧州議会の報告者として研究およびイノベーションの次期EU基本計画「Horizont Europa」に関する交渉に関して解説する。

[DW編集局]