[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
元記事公開日:
2019/06/14
抄訳記事公開日:
2019/07/31

若い博士号取得者向けのイノベーション・コンペティション 「i-PhD」を開始

Lancement du concours d'innovation i-PhD

本文:

2019年6月14日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。

毎年、フランスでは約15,000件の博士号が授与され、若手の博士号取得者は「ディープ・テック」(Deeptech)スタートアップにとって正真正銘の人材の宝庫となっている。3年以上の研究を経た後、これら若手博士号取得者の約3分の1は研究を中止しており、公的研究を継続しているのは40%に過ぎない。今日では、起業による冒険に魅力を感じて、スタートアップを創設することで自らの研究を社会へ技術移転したいと考える博士課程院生や若い博士号取得者がますます増えている。

政府は i-PhD と称するこの新規コンペティションにより、イノベーション・プロジェクトに携わる上記のような若い博士号取得者の奮起を促すことを期待している。したがってこの施策には主たる目標として次の事項がある。

  • 学位論文の研究との関連で成果利用の可能性が高い革新的なプロジェクトを出発点とする起業に向けて、より多くの若い博士号取得者を引き付けること。
  • 研究の事業化や「ディープ・テック」関連スタートアップ向けの資金調達のための仕組みを強化し、プロジェクトを技術移転パートナー(SATT、研究機関の子会社等)と結びつけ、スタートアップと新たな資金調達手段とを関連付けること。
  • 受賞歴のある若い博士号取得者を、「i-PhD 支援」と称する1年周期の起業支援・研修プログラムに組み入れること。
  • 所属研究室内での起業文化の発展を図るべく、研究者が所属する研究コミュニティーや所属研究機関での若い博士号取得者の顕在化を図ること。

[DW編集局+JSTパリ事務所]