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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- cOAlition S
- 元記事公開日:
- 2019/05/31
- 抄訳記事公開日:
- 2019/08/06
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cOAlition S が 「Plan S 実施ガイドライン」の改訂版を発表
cOAlition S Releases Revised Implementation Guidance on Plan S Following Public Feedback Exercise
- 本文:
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cOAlition S (研究助成機関の国際的コンソーシアム)は、パブリック・フィードバックの実施結果を受けて、2019年5月31日付で「Plan S 実施ガイドライン」改訂版を発表した。改訂の概要は以下のとおり。
● 基本的原則の維持
改訂後の Plan S でも次の原則は維持されている。
- いかなる学術出版物もペイウォール(有料コンテンツの壁)に阻まれることがあってはならない。
- オープンアクセスは即時になされなければならない(制限があってはならない)。
- フルオープンアクセスは、自然科学および人文科学における知識へのオープンアクセスに関するベルリン宣言に従って、クリエイティブ・コモンズ表示(CC-BY)ライセンスをデフォルトとして実装される。
- 資金提供者はオープンアクセス出版料について妥当なレベルで支援することを約束する。
- 資金提供者は、明確に定義された評価項目を有する変革協定の一環でない限り、ハイブリッド誌(ミラー誌又は姉妹誌)への掲載は支援しない。
Plan S の改訂版の正式な開始日は1年間延期されて、2021年1月1日となる。また Plan S の原則には、研究評価に関するサンフランシスコ研究評価宣言(DORA)の方針に沿って、研究評価の方法を改訂するという資金提供者のコミットメントも新たに反映されている。
● 実施ガイドラインにおける主要変更点
- 研究者や出版者が Plan S の下での変更に適応するための時間的余裕を確保するべく、スケジュールは1年延長されて2021年の開始となった。
- 変革協定は2024年までサポートされる。
- 移行措置として、より多くの選択肢(変革協定、変革モデル協定、「変革ジャーナル」)がサポートされる。
- 多様なコンプライアンスの道筋がより明確になっている。 Plan S は単なるオープンアクセス出版の出版料モデルではない。cOAlition S は、オープンアクセスのジャーナルやプラットフォーム向けの多様な持続可能性モデルをサポートしている。
- 研究の報酬やインセンティブ制度の変更に、より重点が置かれている。cOAlition S の資金提供者は、研究者および学術的成果を評価する場合の基準に適合させることに明示的に取り組む。
- オープンアクセス出版料の透明性が重要であることが強調されている。
- オープンアクセス・リポジトリの技術的要件が改訂された。
[DW編集局]