[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州大学協会(EUA)
元記事公開日:
2019/06/01
抄訳記事公開日:
2019/08/07

欧州大学協会(EUA)が改訂された Plan S の実施ガイドラインを歓迎

Plan S: EUA welcomes greater clarity on implementation guidelines

本文:

2019年6月1日付欧州大学協会(EUA)の標記発表の概要は以下のとおり。

EUA は、“Plan S”の基本原則の明確化とそれに伴う改訂の論理的根拠の公表を歓迎する。EUAは、オープン・サイエンスへの移行の一環として、“Plan S”の次の要素に対して特別の支持を表明する。

  • 著者や研究機関によるオープン・ライセンスと著作権保持
    デフォルトとしてクリエイティブ・コモンズ表示(CC-BY)ライセンスを要求するが、特定の出版物に対しては例外を明確に認める。
  • (研究評価において発表論文のインパクト・ファンクターに頼るのでなく)研究成果の本質的なメリットを評価する

“cOAlition S”のメンバーは主として「サンフランシスコ研究評価宣言」(DORA)のガイドラインに従っているが、新しい実施ガイドラインでは、「ライデン声明」(Leiden Manifesto) などの代替ガイドラインに明示的に言及することで、大学等による新たな評価方法探究の自由を支持していることを、EUAは歓迎する。これに関してEUAと Science Europe は、オープン・サイエンスへの移行を促進すべく、学術研究評価方法の改善に向けた取り組みに参画している。

  • ステークホルダーの協力を求める
    特に、EUAその他のオープンアクセス分野で主導的な国際イニシアティブと協力する。
  • 多様な出版の場
    雑誌やリポジトリからオープンアクセス出版プラットフォームに至るまでの多様な範囲。EUAは学術出版社に対して、リポジトリへの記録版(VoR)および著者承認原稿(AAM)文書の即時寄託を支援するよう要請している。
  • 「変革協定」に対する支援
    大規模出版者との契約に関して、EUAはコミュニティ標準の策定を強く勧告している。
  • リポジトリ、ジャーナル、プラットフォームに義務付けられる技術的要件の緩和
  • スケジュールの延長
    2021年までに適格な出版を可能にするべく、研究者、大学、コンソーシアムが要件に適切に対応し、学術出版者その他の機構との合意形成を可能にするためのスケジュール延長である。
  • 2024年末までのレビュー手続きの展開
    EUAは、学術出版の全般的な費用を含み、変革協定の効果を、メリット・ベースの論文評価実施と同様に、レビューに含めるべきと勧告している。

[DW編集局]