[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)
元記事公開日:
2019/06/04
抄訳記事公開日:
2019/08/13

政府が宇宙における英国の主導権を確保するための野心的計画を支援

Leading the new space age: government backs ambitious plans for the UK in space

本文:

2019年6月4日付ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)の標記報道発表の概要は以下のとおり。

政府は新産業戦略の一環として、英国が新たな宇宙時代において主導的な役割を果たせるようにする。国内の衛星打ち上げ能力や宇宙天気予報の新規支援のほか、英国宇宙戦略の向上を図る国家宇宙審議会の新設である。商業宇宙活動が世界的に拡大し、2024年までに米国が人類を再び月に送る国際的な取り組みを主導する中、成長を続ける英国の宇宙産業には大きなチャンスがある。

● コーンウォール宇宙基地と Virgin Orbit 社

英国宇宙庁と コーンウォール議会は、2020年代初頭に、コーンウォールから小型衛星の打ち上げを可能とする施設と運用機能を開発するために、コーンウォール宇宙基地と米国の打ち上げオペレータ Virgin Orbit 社に対し、最大2,000万ポンドを用意する計画である。

このファンディングは、コーンウォール議会からの最大1,200万ポンド、および英国宇宙庁からの最大785万ポンドからなる。その中にはコーンウォールおよびシリー諸島の現地企業パートナーシップからの50万ポンドの拠出が含まれる。

● 宇宙天気

宇宙は機会だけでなく脅威ももたらす。宇宙天気は太陽が物質や放射線を散発的に放出するときに発生し、それが宇宙飛行士にとって危険であり、電力インフラ、通信、航空・衛星ナビゲーションを妨害する可能性がある。

英国宇宙庁は、宇宙天気を監視する新しい機器であるプラズマ分析装置の開発に当たるユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の主要科学者らに700万ポンドの資金支援を行う。これを地球と太陽との間の宇宙空間に置いて、早期警報を発することで、産業界や宇宙オペレータは電力網などの資産防護のための是正措置をとることが可能になる。

● 国家宇宙審議会

今年後半に設置される国家宇宙審議会は、新しい国家的宇宙枠組を通じた英国の宇宙戦略、投資、宇宙利用のあらゆる側面を調整しながら、政府全体の宇宙に関する戦略的リーダーシップを提供する。

英国は引き続き欧州宇宙機関の主要メンバーであり、また新たな国際的パートナーシップを築き、英国の宇宙産業が700億ポンドを超える新たな商業的機会にアクセスできるようにし、重要な産業能力を育成するための国家投資プログラムを検討中である。

[DW編集局]