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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2019/06/28
- 抄訳記事公開日:
- 2019/08/21
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自動運転の研究支援に関する行動計画を共同発表
- 本文:
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連邦教育研究省(BMBF)、連邦経済エネルギー省(BMWi)、連邦交通デジタルインフラストラクチャー省(BMVI)が行動計画「自動運転研究」を発表。これに関してBMBFは概略下記のような報道発表を行った。
連邦政府は未来のモビリティに関する取り組みを強化する。新たな行動計画「自動運転研究―BMBF、BMWi、BMVIの包括的研究枠組」は自動運転に関する研究助成のあり方に関する優先事項やガイドラインをまとめたものである。これは、昨日BMBF、BMWi、BMVIによって決定された。
この行動計画は連邦政府のハイテク戦略2025の一環であり、自動運転は、道路交通における安全性および効率性の向上から、排ガスのない、スマートで革新的なモビリティのためのコンセプトに至るまで、多様なチャンスをもたらす。連邦政府はこのチャンスを捉えて、より高い成長と公共の福祉のために利用したいとしている。
自動運転の成功のためには、信頼性が高く、安全なエレクトロニクスの開発が重要である。信頼性に富む技術基盤だけが、市民に受け入れられ、市民に役立つ新たなモビリティとすることができる。自動車拠点ドイツを、将来においても競争力あるものにするため、自動車製造の現有の強みを、デジタル技術力の拡大と組み合わせていかなければならない。このため関係省庁は、その自動運転に関する各省庁の研究活動を、早急に結集させていく。
BMBFのクリスティアン・ルフト(Christian Luft)次官は次のように強調:「自動運転はモビリティ、安全性、データ保護を一体にしなければならないが、信頼性の高い技術がまだ不足している。この点が行動計画の狙いである。行動計画に取り決められた3つの省の分業的な取り組みによって、重要な研究テーマは継ぎ目なく網羅され、効果的に振興されることになる。特にセンサー、エレクトロニクス、人工知能(AI)、ビッグデータ等の自動運転に関する基幹技術をマスターすることである。2015年以来、BMBFはその研究アジェンダの中で、自動運転のために約1億5,000万ユーロを投資している。我々は、安全な自動運転“Made in Germany“のために。これまで達成されたものを基盤として、今まで利用されていないポテンシャルを開拓して行く。
BMWiのウルリッヒ・ヌスバウム次官(Dr. Ulrich Nussbaum)は次のように強調:「自動車セクターはドイツ経済を支える礎の一つともいえるもので、自動運転は電気自動車と並び同産業の未来テーマでもある。BMWiは長年にわたりモデルプロジェクトを通じてドイツ自動車製造業を支援してきた。現在プロジェクト資金約2億ユーロで6つの大型プロジェクトが進行中で、自動走行機能を信頼できるものとする方法に集中している。将来我々の重点は、自動運転に関する人工知能に置かれることになる」。
BMVIのグイド・ベールマン(Guido Beermann)次官は次のように説明:「未来のモビリティは今すでに始まっており、我々はそのまっただ中にある。自動化され、ネットワーク化された運転は、今後数十年における決定的な技術の一つである。それは公共交通および農村地域での利便性等の新たな可能性をもたらし、交通安全性の向上および環境保護にも役立つ。BMVI主導で、連邦政府の自動化され、ネットワーク化された走行という戦略の実行はすでに順調な歩みを見せている。行動計画によって、我々はこの分野における研究開発をさらに前進させている。21世紀の自動車製造の中核となるこの技術力を強化し、最先端技術拠点としてのドイツのステータスを確実なもとのするのが共通の目標である」。
行動計画は関連各省の所掌範囲を効果的に融合し、ファンディングプログラムは必要な範囲のテーマを継ぎ目なくカバーしている。目標は、イノベーション連鎖のこの基幹領域におけるドイツの技術的主権を強化し、それにより、ドイツ自動車産業分野の自動運転のリーディング・サプライヤーとしての役割を確保することである」。
自動運転に関する研究助成の今後の進め方として、行動計画は今後数ヶ月以内に具体的に策定される。関連各省は措置を実行に移し、アカデミアおよび産業界の関係者と集中的に意見交換を行う。将来の支援のプログラム構想については幅広い知識ベースが用意されており、個々の行動の間断ない調整により適切な助成措置およびシナジーの効果が可能になる。
[DW編集局]