2019年5月23日付欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり。

欧州委員会共同研究センター（JRC）がこのほど発表した新規報告書では、産業、研究・イノベーション（R&I）、貿易、海外直接投資（FDI）の各政策を組み合わせて、国際市場で主導権を握ろうとする中国のアプローチについて分析している。様々な次元で米国およびEUのイノベーション・システムと比較した中国の現在の位置について、証拠に基づく評価を行っている。

報告書は、中国が急速に拡大するハイテク分野で主要な産業競争相手国となりつつあり（あるいはすでになっており）、次の分野でイノベーションの主導権を獲得する可能性があることを示している。

• 次世代IT
• ハイエンドの数値制御機械とロボット技術
• 航空宇宙・航空機器
• 海洋技術機器・ハイテク海洋船舶製造技術
• 先進鉄道機器
• 省エネ車・新エネルギー車
• 電気設備
• 農業機械・機器
• 新材料
• バイオ医薬品・高性能医療機器

報告書は、EUがこれに対応して産業および研究・イノベーション能力の向上を図り、EUと中国の関係の複雑さを考慮して、EU企業が中国で公正に競争できる場を確保できるような政策を策定する必要性を強調している。

　[JSTパリ事務所]