[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)
元記事公開日:
2019/07/10
抄訳記事公開日:
2019/09/05

スキッドモア科学担当大臣がロボット技術を主導するグループの設立に向けた第1段階を発表

Chris Skidmore sets out the first steps to establish the Robotics Growth Partnership

本文:

2019年7月10日付ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)の標記発表の概要は以下のとおり。

人工知能(AI)、材料、センシングにおける進歩は、過去5年間でロボット技術および自律システム(RAS)において驚異的変化をもたらした。RAS市場は驚異的な速度(年間約40%)で成長すると予測されている。しかも非工業用途が市場の90%を占める。これらの新技術の最前線に英国を置いて、英国の企業に巨大なグローバル市場へのアクセスを提供する必要がある。

第1に、技術の取り込みを促進することが必要であり、セクターを超えてこれを実施する。例えば政府の”Made Smarter”プログラムでは、製造業全体でデジタル技術の普及促進を図る狙いがあり、それによってこのセクターの生産性を向上させる。すでに北西地域で2,000万ポンドの試験運用が実行されており、中小の製造企業がデジタル技術を導入できるように支援している。さらにこのセクターの問題に対する技術的ソリューション開発に1億2,000万ポンドを超えるファンディングを行う。

第2に、最新で効果的な規制の枠組みを構築する必要がある。政府には信頼の構築と維持のために重要な役割がある。そのような信頼は、ロボットがすべての人々の利益となるよう機能することを保証することにおいても、また技術の取り込みを促進するために必要な公的信頼を育む場合においても、非常に重要である。BEIS大臣は先ごろ第4次産業革命の規制に関する白書を発表したが、これには英国の規制制度を変革する計画が策定されている。

第3に、英国の世界トップクラスの大学の専門能力、研究者の才能、英国企業の活力に基づいたイノベーションが必要である。2017年秋以降政府は、極限環境で使用できるRAS技術の開発に9,400万ポンド強を投資した。英国を原子力および洋上風力発電のためのロボット技術の先頭に位置付けるためである。民間による共同投資により、投資総額は1億6,500万ポンドになった。2014年以降の政府によるロボット技術投資額は3億6,000万ポンド相当であるが、セクター全体の民間投資はそれを上回っている。

第4に必要なことは国際協力である。ハーウェルにある日本企業のアストロスケール社(Astroscale)の事業では、同社が英国に投資し、英国の衛星アプリケーション・カタパルトと協力している。英国政府から400万ポンドの助成金を受けて、最先端の国家管理施設の設立を支援している。宇宙における高度ロボット技術を支援するもので、宇宙ゴミに対処する商業サービスを可能にするものである。

最後に、ロボット技術を主導するグループ形成を目指して「ロボット技術成長パートナーシップ」設立のための第1段階をこのほど発表した。これにより産業界、学界、政府の代表が集結して、パートナーシップの強化、発展に向けた行動計画を策定する。

[DW編集局]