[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2019/07/23
抄訳記事公開日:
2019/09/05

NSFが英国と共同で食料安全保障を向上させる革新的技術を支援

New NSF awards target breakthrough technologies to enhance food security

本文:

2019年7月23日付の国立科学財団(NSF)による標記発表の概要は以下のとおりである。

NSFは、国立食料・農業研究所(NIFA)および英国バイオテクノロジー・生物科学研究会議会議(BBSRC)と共同で、水の効率性が高い植物や、環境ストレス耐性に優れた植物の開発につながる最先端研究を支援する。

NSFでは、「作物育種および機能ゲノミクスを進展させる革新的アイデアと実現技術の開発」プログラムにおいて探索的初期コンセプト助成金約300万ドルを支援する。

BBSRCの議長であるメラニー・ウェルハム(Melanie Welham)氏は、「今回のような国際共同公募は、科学の卓越性を育むだけでなく、食料安全保障や農業による環境への影響の低減といったグローバルな課題の対応にも役立つものである。」と語った。

3つのファンディング機関は、共同で、将来の作物農業に食糧安全保障をもたらす技術開発に取り組む20のプロジェクトに対して、約1,000万ドルの助成を行う。NSFが支援するプロジェクトは次のとおり。

  • DNAメチル化操作による農作物における減数分裂組換え制御
  • 半数体誘導因子系統の生産および有効な雑種生産のための細胞質雄性不稔性倍加半数体に関するシステム
  • 相同染色体間の有糸分裂組換え
  • 機械学習をプロセスベース作物モデルと統合させることによる収穫量予測の向上
  • 新規ナノテクノロジーベースシステムに基づく植物ゲノム編集およびエンジニアリング
  • 非統合T‐DNA技術の活用によるクリーンなゲノム編集
  • 作物の繁殖能力を高める細胞記憶の活用
  • 樹液の流れと茎の直径をリアルタイムで監視し、水利用効率のために育種を促進するウェアラブル植物センサー
  • 細胞型特異的プロファイリング2.0:応答する細胞の特定生物型群の捕捉
  • トマトの蛍光交差レポーターを用いた減数分裂組換えの遺伝的、エピジェネティックかつ環境的制御の研究

[DW編集局+JSTワシントン事務所]