[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2019/08/15
抄訳記事公開日:
2019/09/10

DAADとDZHWが報告書「世界に開かれた科学2019」を発表

Deutschland? Bei internationalen Studierenden begehrt!

本文:

8月15日ドイツ学術交流会(DAAD)とドイツ大学科学研究センター(DZHW)が報告書「世界に開かれた科学2019」を発表。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

ドイツは海外留学する学生にとって、非英語ホスト国としてフランスを抜き、アメリカ、英国、オーストラリアに次いで世界で4番目に重要な目的地となった。外国人研究者では、ドイツが第3番目の人気となっている。これは8月15日にDAADとDZHWが発表した「世界に開かれた科学2019」が明らかにしたものである。同報告書は今回で19版を重ね、国際的な学生および研究者のモビリティに関する主要な情報源となっている。

カルリチェクBMBF大臣は報告書の発表に当たり、「ドイツは多くの外国人留学生や研究者を惹きつけている。ドイツの大学や科学研究拠点は国際的にますます魅力のあるものとなっている。我々はこれを誇りとし、自身をさらに向上させるための刺激としなければならない。ドイツの科学や大学システムの質の高さを証明するだけではなく、昨年、4万2,000人に上る外国人大学卒業生が、国内の専門人材需要を満たすことに貢献した。」と語った。

2017/18冬季学期にはドイツで37万5,000人の外国人留学生が登録、そのうち28万2,000人は海外の大学入学資格を有する学生で、留学目的あるいは人道的な理由でドイツに来た者である。ドイツの大学における外国人留学生の内、最も亡命者の多いシリア、アフガニスタン、イラク等の8か国からの学生が2万4,000人となっている。彼らの多くは難民であり、BMBFの資金によるDAAD難民向け大学プログラムは彼らの大学への入学に大きく貢献している。シリア難民は現在ではドイツの大学で6番目となる大きな外国人グループを形成している。

今年度の報告は、国際的に移動する学生の、ドイツで学ぼうとする動機に焦点を当てている。DZHWが実施した第21回社会調査によると、回答した外国人留学生の半分以上(52%)がドイツを第一に選択している。回答者の79%が決断の重要な決め手となったのは、その後のキャリアや大学に関連した動機であるとしている。具体的には、良い職業を得られることへの期待(83%)、ドイツの大学教育の質の高さ(76%)、国際的に認知された卒業資格(74%)、ドイツ大学の知名度(71%)等である。ドイツが優れた科学研究拠点であることは広く語られており、外国人留学生の83%が自国の友人、知人にドイツを留学先として推奨するとしている。

ドイツ人の外国留学も多く、2016年には約14万5,000人が外国の大学で卒業をめざしており、ドイツ人のほぼ3分の1が大学在学中に海外留学している。

ドイツにおける外国人研究者数:
ドイツでは2017年に、10万8,000人の外国人研究者が働いており、加えて大学の研究支援職員が約4万7,500人、4つの主要な大学外研究機関で雇用されている研究者が1万2,000人、ドイツ科学界全体で外国人の客員研究者が4万6,000人となっている。DZHWの科学担当理事によると、「ドイツの大学における外国人研究者の数はここ10年でほぼ倍増している。これはドイツの教育および研究に新しい、創造的な刺激を与え、国際的なネットワークを確実なものにしている」と述べている。

[DW編集局]