[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
軍事装備総局(DGA)
元記事公開日:
2019/07/11
抄訳記事公開日:
2019/09/13

国防イノベーションの指針に関する文書(2019年)の発表

Le document d’orientation de l’innovation de défense (DOID) est paru 2019

本文:

2019年7月11日付軍事装備総局(DGA)の標記発表によると、軍事省はこのほど国防イノベーションの指針に関する文書(DOID:2019年)を公表した。文書の概要は以下のとおり。

今後の軍事プログラム・軍事システムの整備に資するべく「計画された」イノベーションと、民間からの豊富な技術情報を活用する「オープン」イノベーションとの両立を図り、画期的変化を特定して、そのリスクテイクを受け入れることは、軍の作戦上の優位性の維持およびフランスの戦略的自立性の保持という点で、軍事省が今日取り上げるべき課題である。

2017年の国防戦略レビューの結果に基づき策定されたもので、2019~2025年軍事計画法に記載されている目標を満たす目的で、DOIDでは、その適用領域(対応能力、支援、医療、管理など)に関わらず、イノベーションに関する軍事省の主要目標・主要課題を設定した。DOIDでは、実行すべき変革の引き金とすべき事項のほか、取り組むべき敏捷性や果敢性の課題を詳述している。

上記戦略レビューでは、「国防・安全保障政策の目標は、イノベーション支援の包括的政策とこのエコシステム全体の変革を伴う場合にのみ、達成可能である」と強調している。したがって今回の文書の狙いは、国防イノベーションの指針を示し、それを全般的な変革によって省内に長続きする形で定着させることにある。特定の能力の誕生からサービス開始まで、イノベーションの主要プロセスは次の活動で構成される。

・検知と捕捉
・喚起と誘導
・加速とスケーリング
・共有
・評価と有効活用
・育成

国防イノベーションの主要領域における財政的努力の配分は次のとおりである。(数字は2019~2025年の配分額で、単位は百万ユーロ)

・研究・技術イノベーション
航空・ミサイル:1716
情報・情報収集:1575
イノベーションの獲得・イノベーションの活用:793
海軍:317
陸上、NRBC(核、放射線学、生物学、化学)、医療:506
分野横断的技術:350
作戦イノベーション:135

・研究実施機関
補助金(国立航空宇宙研究所(ONERA)、サン・ルイ仏・独研究所(ISL)):897
機関助成金(国立宇宙研究センター(CNES)、原子力・代替エネルギー庁(CEA)):1280

[DW編集局+JSTパリ事務所]