2019年8月12日付けの国立標準技術研究所（NIST）による標記記事の概要は以下のとおりである。

NISTは、人工知能（AI）の標準策定における連邦政府機関関与の優先化に関する計画を公表した。本計画では、信頼性、堅牢性、信用性が高いAI技術の開発速度を上げるための支援活動について、連邦政府がより深く、一貫性を持って、長期的に関与することを勧告している。

2019年2月の大統領令では、NISTに対して、「技術標準が悪意のある攻撃者からの攻撃に対する脆弱性を最小限に抑え、AI技術を使用するシステムのイノベーションや公共の信頼等に対する連邦政府の優先順位を反映し、それらの優先事項を促進し保護するための国際標準を開発する」ように指示している。

本計画では、連邦政府に、①AI標準に関する知識、リーダーシップ、および、AIを開発または利用する機関間の調整の強化、②AIシステムの信頼性に関する集中的な研究の促進、③官民パートナーシップの支援と拡大、④国際的な連携の推進、を求めている。急速な技術開発と「AIの信頼性、アクセス可能性、人間中心の含意」に対する理解の変化により、本計画では、連邦機関がその規制や調達においてAI標準を柔軟に取り扱うよう強調している。また、信頼性、堅牢性、信用性の高いAIを推進するために学際的研究を優先化し、官民パートナーシップを推進するように求めている。また、創造的な問題解決を促進するベンチマーク、評価、課題など、AIを支援するための関連ツールの必要性を述べている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]