[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国研究・イノベーション機構
元記事公開日:
2019/08/09
抄訳記事公開日:
2019/09/30

合意なきEU離脱の場合に、UKRIがECプログラムへの英国応募案件を審査・支援

Government announces major boost for UK research and innovation

本文:

英国研究・イノベーション機構(UKRI) の2019年8月9日付標記発表の概要は以下のとおり。

英国政府は、国際的な科学・研究人材を引き付けるための入国管理規則の改革など、英国の研究者や企業に対するさらなる支援を約束している。

EU離脱の前に Horizon 2020 の「単一受益者」スキームで提出された応募案件が審査されるかどうか懸念されていたが、8月8日に英国政府は、合意なき離脱の場合に欧州委員会がこれらのスキームでの応募案件の審査を停止する場合でも、応募案件は継続して審査される旨確認した。

EU離脱の前に「単一受益者」スキームの欧州研究会議(ERC)、マリー・スクウォドフスカ・キュリー・アクションズ(MSCA)、および中小企業支援プログラムに提出された英国の応募案件の審査を、欧州委員会が停止した場合には、UKRIがこれらの提案の独立した審査に介入して管理する。上位プロジェクトをその期間中支援するための、政府による追加ファンディングが用意される。

Horizon 2020 は欧州委員会の研究・イノベーションに関する旗艦プログラムである。英国にとっては主要な資金源であり、他のEU加盟27か国の各々の国にとって、英国は上位5位に入る研究協力パートナー国である。

Horizon 2020 の他のスキームに対する英国の応募案件で、欧州委員会が採択と評価したものは、政府の既存の保証・延長措置によってファンディングを受ける。この措置では、2020年末までに英国の参加機関が提出した英国の Horizon 2020 応募案件の全ての適格案件を対象とするとしている。このファンディングは各プロジェクトの存続期間をカバーする。

英国が合意なしにEUを離脱した場合には、英国は Horizon 2020 の第三国参加国となる。このシナリオでは、離脱後に欧州委員会が、第三国に開かれているプログラムの要素に照らして、英国の全ての応募案件を継続して審査することを期待している。これらのプログラムで採択された案件は、政府の保証・延長措置の下でファンディングを受ける。

ただし、英国が加盟国に留まっている間は、英国の応募者は(第三国に開かれていないスキームも含めて) Horizon 2020 の全ての面で応募を継続すること可能である。

欧州委員会は、英国が合意なしでEUを離脱した時点で、上記スキームに対する英国からの応募を審査する義務を負わない。そのため英国政府はこのほど、英国の研究者に対して、ERCのフロンティア研究助成、マリー・スクウォドフスカ・キュリー・アクションズ(MSCA)、中小企業支援プログラム(SMEi)などの単一受益者助成への応募を、UKRIに再申請するよう呼びかけることを確認した。

政府はまた、世界中のパートナーとの共同研究プロジェクトを支援すべく、UKRIの国際協力基金を通じて6,000万ポンドのファンディングを行う旨発表している。

[DW編集局]