[本文]
-
- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立研究機構(ANR)
- 元記事公開日:
- 2019/07/29
- 抄訳記事公開日:
- 2019/10/15
-
BUFFERプロジェクト:生物多様性に対する利益の評価を目的とした海洋保護区の新分類システム
- 本文:
-
2019年7月29日付国立研究機構(ANR)の標記発表の概要は以下のとおり。
「海洋保護区(MPA)」(海洋生態系へのストレスに遭遇している生物多様性の保全を目的とした措置)の大半で、許可されている漁業その他の活動の生態学的影響は如何なるものであろうか。BUFFER プロジェクトの科学者らは、様々な規制に基づいたMPAの分類システムを提案している。これにより保護レベルを決定し、生態学的効率を評価することができる。この分類は各国戦略改定の指針として使用されていて、国連環境ガイドにも取り込まれている。
BUFFER プロジェクト(2013~2016年)は、ANRとそのパートナーが “ERA-NET BiodivERsA”の枠組で資金支援したもので、2019年6月にその卓越性と研究成果に対して2回目の BiodivERsA 賞を受賞した。
国立科学研究センター(CNRS)の研究ディレクターであり、本プロジェクトのコーディネータである ジョアキム・クロデ(Joachim Claudet)氏はインタビューに応えて次のように述べている。
海洋に対するストレスの増大に直面して、各国は、生物多様性条約(CBD)に基づき、2020年までに海洋保護区(MPA)を10%創設することを10年ほど前に約束している。生物多様性に資する(魚種のサイズと数の増加)ためである。現在、MPAの約7%が世界的に指定されているが、現行のMPAの設定方式では大部分の区域が部分的にしか保護されていない。
世界の100を超えるMPAについて、規模、IUCN(国際自然保護連合)分類、規制状況に関する情報を収集した。次に、規模、魚種の数、生息状況への影響に応じて、区域内で許可された各活動(商業漁業、小規模漁業、水産養殖、資源採取、ダイビングなどのレクリエーション活動)のインパクト係数を計算した。
[DW編集局+JSTパリ事務所]