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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
- 元記事公開日:
- 2019/09/27
- 抄訳記事公開日:
- 2019/11/21
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高等教育・研究・イノベーションの2020年度予算案
Projet de loi de finances 2020 de l'enseignement supérieur, de la recherche et de l'innovation
- 本文:
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2019年9月27日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。
2020年度予算法案(PLF2020)が9月27日の閣議に提出された。MESRIの予算は254.9億ユーロに達し、前年比で5億ユーロ(10%)の伸びとなる。2017年以降では、MESRIの予算は17億ユーロ増加し、ほぼ7%の上昇となった。
● MESRI 予算の内訳
- 高等教育・研究 136.1億ユーロ
- 学生生活支援 27.7億ユーロ
- 複数分野科学技術研究 69.4億ユーロ
- 宇宙研究 20.3億ユーロ
● 「複数分野科学技術研究」プログラムに69億ユーロ
- 人工知能(AI)に関する国家計画は、PLF2020は3,800万ユーロの枠を獲得。
- CIFRE制度(博士課程の学生が博士論文作成に当たって、企業で研究を実施する制度)は、2020年は140万ユーロの増額がされで引き続き伸びている。
- 国立科学研究センター(CNRS)の2020年予算には、1,200万ユーロの追加が盛られている。
- 研究機関の要員の報酬は見直しにより、2,800万ユーロ増の恩恵を受ける。
- 研究室に配賦されるいわゆる「基盤」予算の増額目的で、3年連続で2,500万ユーロの特別配賦が盛られている。
- PLF2020 ではまた、国立農学研究所(INRA)と国立環境・農業科学技術研究所(IRSTEA) が2020年1月1日より合併して国立農業・食料・環境研究所(INRAE)になるための各職員間の融和を支援すべく、250万ユーロの追加を予定している。
- 国立海洋開発研究所(IFREMER)が管理する国家インフラであるフランスの海洋観測船団に関しては、700万ユーロの追加で、船舶と研究機器の最新化が可能になる。
- PLF2020 では、初めて「将来への投資」を引き継いで、650万ユーロを投入して、保健生物学インフラ(INBS)に対する資金支援の恒常化を行う。
- 100万ユーロがデータセンター(全国共同計算センター)に充てられる
- 国立研究機構(ANR)のファンディング能力は、資金支援の対象となる新しいケースに対応して、引き続き3,270万ユーロの増となる。
● 「宇宙研究」プログラムに20億ユーロ
宇宙セクターでは特別な努力が行われている。国立宇宙研究センター(CNES)の優先プログラムで1,500万ユーロ、欧州宇宙機関(ESA)プログラムでのフランスの取り組みに2億2,600万ユーロの増である。
2020年には、特にアリアン 6 プログラム(2020年に最初の飛行が予定されている)の完了、欧州の衛星測位システム「ガリレオ」の本格稼働が予定されており、また探査分野では、火星表面への欧州の探査車”ロザリンド・フランクリン(Rosalind Franklin)” の着陸を狙った エクソマーズ(Exomars) ミッションの打ち上げのほか、国際宇宙ステーション(ISS)への宇宙飛行士トーマス・ペスケ(Thomas Pesquet)の次なる飛行などが予定されている。
[DW編集局+JSTパリ事務所]