[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立標準技術研究所(NIST)
元記事公開日:
2019/10/29
抄訳記事公開日:
2019/12/16

NISTが「NISTビッグデータ相互運用枠組」の最終版を発行

NIST Final ‘Big Data’ Framework Will Help Make Sense of Our Data-Drenched Age

本文:

2019年10月29日付の国立標準技術研究所(NIST)による標記発表の概要は以下のとおりである。

非常に大量のデータの分析方法の向上を図るべく、NISTのコンピュータ科学者らは、業務に幅広く活用される技術的ツールの作成方法に関する広範な仕様を公開した。数年にわたる取り組みの結果、NISTは「NISTビッグデータ相互運用枠組」の最終版を発行した。これは、NISTと学界、産業界、政府の800人以上の専門家との協力によるものである。

標記枠組は9巻に分かれており、(単一のラップトップから最も強力なクラウドベースの環境まで)あらゆるタイプのコンピューティング・プラットフォームで、データを分析できるソフトウェア・ツールの展開方法を、開発者に指針として示すことを目的としている。

重要なことは、コンピューティング環境を再設定することなしに、分析者が作業を特定のプラットフォームから別のプラットフォームに移して、より高度なアルゴリズムに置き換えることを可能にすることである。

この枠組は、データ科学者の長年のニーズを満たすもので、科学者たちは、変化する技術環境をナビゲートしながら、ますます膨大で多様になるデータ集合から意味を抽出するように求められている。これら膨大な量のデータは、望遠鏡や物理学の実験から、IoT(モノのインターネット)にリンクした無数の小さなセンサーやデバイスに至るまで、より多くのプラットフォームから流入していることから、相互運用性がますます重要になっている。

ツールの可用性の急速な成長により、データ科学者は、単一の小さなデスクトップ・コンピューティング・セットアップから、多くのプロセッサ・ノードを備えた大規模な分散クラウドベースの環境に作業を拡大するオプションを利用できるようになった。しかし環境の移行は科学者に膨大な作業を要求する。様々な言語やアルゴリズムを使って、ツールを最初から再構築することが必要になる可能性があり、スタッフの時間や緊急を要する知見などが要求される。標記枠組はこれらの問題に対処するものである。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]