[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
企業総局(DGE)
元記事公開日:
2019/11/05
抄訳記事公開日:
2020/01/09

人工知能(AI)の研究・イノベーションに関する仏独共同ロードマップ

Intelligence artificielle (IA) : feuille de route conjointe franco-allemande pour la recherche et l'innovation

本文:

2019年11月5日付経済・財務省所管の企業総局(DGE)の標記発表の概要は以下のとおり。

2019年1月22日、フランスおよびドイツは、仏独の協力と統合を強化するべく、アーヘン条約に署名した。条約には、人工知能(AI)の分野での協力に関する条項が含まれている。条約適用の一環で予定される優先プロジェクトには、「人工知能の研究・イノベーション・ネットワーク」の創設があり、これが仏独間の協力の基盤を形成する。

この共同AIネットワークの枠組における協力の基礎を具体化したロードマップが、仏独政府間で策定され、2019年10月16日にトゥールーズで調印された。

このネットワーク創設の目的は次のとおりである。

  • 既存の組織間の連携強化
  • AIに関する共通のエコシステムを構築し、新たな協力プロジェクトを支援する。
  • EUレベルではAI政策に関する共通の立場を確立し、国際レベルでは一貫した欧州の行動を推進する。

これらの目的を達成するべく、両政府は共通のイベントやプロジェクトを支援する。部門別のディスカッション・グループを設置することで、AI領域における具体的な協力プロジェクトを拡大して共通の提言を行い、欧州レベルでのイニシアチブを促進する。

上記ロードマップの一環として次のような共同プロジェクトが発表されている。

  • フランスの学際的人工知能研究機関3IA研究所とドイツの機械学習能力センターをリンクする運用ネットワークの創設
  • 医療、モビリティ、環境、未来の産業のセクターにおける革新的な仏独AIプロジェクトを推進するためのセクター別アプローチ。
  • 汎欧州次元での安全で信頼性のある仏独データ・インフラ。これには最初のパイロット・プロジェクトとして、戦略的セクターに関するデータを共有する共同プロジェクトが伴う。
  • AIの標準化に関する統合的アプローチ。欧州および国際的な標準化組織に影響を及ぼす狙いがある。
  • 欧州委員会への強力な提案者となることを目的として、欧州のAI関連法制化に対する共同アプローチ。
  • AIでの共通の方法論確立と画期的なイノベーション・プロジェクトの開始。

[DW編集局+JSTパリ事務所]